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中国語で恥ずかしがる草
触わったり、夜になったりすると葉をさっと閉じるという、
そのユニークな習性で有名な植物・オジギソウ。
日本では、葉が先端から順々に閉じていき、
最終的に葉全体が下向きに垂れ下がる様子を「お辞儀」に見立てるため、その名が付いている。
一方、中国語では、「含羞草(恥ずかしがる草)」と呼ばれ、
その葉を閉じる様子を、恥ずかしがっていると捉えている点が面白い。
オジギソウには、中国古代の美女・楊貴妃にまつわる言い伝えがある。
楊貴妃が後宮に入ったばかりで、まだ楊玉環と呼ばれていたころ、皇帝に会えない日々が続いていた。
そんな折、庭園を散歩していると、ある植物に触れた。
するとその植物の葉は縮み、下向きに垂れるのだった。
これを見た宮女たちは、楊玉環の美貌に圧倒されて、植物たちが恥ずかしがって、下を向いたと噂した。
これを聞きつけた皇帝は、楊玉環を呼び、夫人(貴妃)に迎えた。
そう、この植物こそ、オジギソウなのだ。
触れるだけで楊貴妃気分が味わえるので、旦那や彼氏と、皇帝・お姫様ごっこをして楽しむのもあり!?
毎日欠かさず水をやる
オジギソウの入手は簡単。花市場で、高さ20㌢位のものが5元ほどで手に入る。
水をほしがる植物なので、毎日欠かさず水を多くやり、土を常に湿らせて置く必要がある。
あと面白がって、葉を触りすぎると、弱ってしまうので注意。
夏~秋にボール状のピンクの可愛らしい花を咲かせ、種をつけるオジギソウ。
植物も生きているという実感のもてる、この植物を生活に取り入れよう。
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ウツボカズラ
その葉先の形状が、矢を挿し込んでおく革の道具「靭(うつぼ)」に似ていることから、
その名がついた食虫植物「ウツボカズラ」。
中国語では、「猪籠草(豚を運ぶ籠型草)」と呼ばれる。
その特徴的な壷型の捕虫器は、葉っぱが変形したもの。
ひょうたん型からラッパ型まで、さまざまな形状をもっており、色や大きさも種類によって異なる。
上海在住の食虫植物愛好家の鄭さんの話では、
かたつむりを捕らえるほど大きな、赤色のウツボカズラを育て上げた愛好家仲間もいるという。
そのうちホラー映画のように、人ほどの大きさの巨大ウツボカズラも出現するかも?
ウツボカズラは、市内の花市場では、捕虫器が7㌢程度の小さいもので15~30元、
20㌢以上の大きなもので、80~100元で販売されている。
栽培に関してはあまり細かいケアは必要なく、主に用土を乾かさないように注意するだけだ。
湿気と陽光を好むため、毎日霧吹きで水を吹きかけてあげ、日当たりのいい戸外に置いて育てる。
ただし寒さの厳しい冬は、室内の暖かい環境に置く必要があり、
日差しの強い6~8月は、北向きの場所で育てるのがベター。
ハエトリグサ
ウツボカズラと双璧をなす、食虫植物の代表格「ハエトリグサ」。
中国でも「捕蝿草」と呼ばれるこの植物は、
なぜか上海の花市場に行ってもなかなかお目にかからない珍植物だ。
ハエトリグサは、3㌢ほどの葉を素早く閉じて、虫を捕食する姿が特徴的。
葉の内側には、小さな毛のようなものが生えており、
昆虫がその毛に触れると0・5秒ほどでその葉を閉じる。
自分の葉より、大きなハチを捕まえることもあるという。
ただ、そういう場合は栄養を吸いすぎて、葉っぱ自体も黒くなって枯死する。
また、種類によっても気性が異なる。
株全体が真っ赤になる珍品種「紅龍(赤い龍)」は特に食欲旺盛で、
ほっとくと虫をどんどん食べて、すぐに葉が黒くなって枯れてしまう。
その葉の力強さと食に対する貪欲さには目を見張るが、人間と同じく、食べ過ぎには気をつけたい。
前述の鄭さんが雑貨店「生態良品」で販売するハエトリグサは、
葉が緑色のタイプで150元~、「紅龍」で300元~。
育てる際には蒸留水を使って、受け皿に水を貯める「腰水栽培」を行う。
水は、夏なら1日2回程度で、夜に必ず水をやり、冬は2日に1回程度。
適度に日当たりの良いところで育てたい。
サラセニア
葉っぱが筒状になった食虫植物・サラセニア。
和名、中国語名ともに「瓶子草(ヘイシソウ)」と呼ばれ、日本でも、中国でも、
その筒の形を酒器の「瓶子」に見立てているようだ。
サラセニアもウツボカズラと同様に、落とし穴のような捕虫器に虫を誘い込み、分解吸収する。
水やりはハエトリグサと同様で、日当たりや置き場所については、
耐暑性や耐寒性もそこそこあるので、日当たりの良い場所に置くだけで問題ない。
モウセンゴケ
葉の表面の粘毛から、ねばねばした粘液を分泌し、
虫を捕らえる「トリモチ式」タイプの食虫植物。
それがモウセンゴケだ。
一面に生育している所では、フェルトを敷いたように見えることから、
中国語では、「毛?苔(フェルト苔)」という。
マイナス10度でも生息できるということもあり、耐寒性も高く、
育てる際は、湿気を保ち、腰水栽培を行えばよいとされる。
ただ、上海で購入は難しく、基本的に取り寄せとなる。
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~上海ジャピオン10月8日号より