「熱巧克力」で温まろう

「ホット・チョコ」と「ココア」を指していう「熱巧克力」。
寒~い上海の冬、この「熱巧克力」で温まる人も多いのでは?
今週は編集部が、とっておきの「熱巧克力」を出す店をピックアップ! 

トロトロ濃厚な1杯
「飲む」チョコレート


Sofa Bar & Cafe

身を刺すような寒さ。冷えた体と心は、とびきり甘い、温かい飲み物で癒したい。
 その欲求を満たしてくれるのは、チョコにこだわったバー&カフェ「ソファ」。そして、そんな同店を切り盛りするのが女性オーナーの李さんだ。実は、恋人がチョコレート店を経営しているという彼女。2年前のオープン当時から、本格的なホットチョコレートをメニューに並べる機会をずっと待っていたと言う。
 「ホット・チョコレートは、西洋でこそポピュラーだったけど、当時の中国ではまだ受け入れられないと思った。チョコレートの文化が、徐々に中国に浸透してきて、『今ならホット・チョコレートを出せる!』と思ったんです」
 そして今春節明け、ついにメニューに登場したのが8種のホット・チョコレートに加え、さらにチョコレート入りのホット・アルコールも揃えるという、大充実のチョコレートメニュー。特に「熱巧克力」は、「哥斯達黎加黒巧克力(コスタリカのブラックチョコレート)・64%」(35元)や「委内瑞拉牛?巧克力(ベネズエラのミルクチョコレート)・43%」(30元)といった風に、カカオの産地や含有量別に全8種を揃える本格派。苦味を決めるカカオの含有率は、一番低いもので38%、一番高いものでは72%までを取り揃え、好みに合わせ自分で選べるのが嬉しい。
 そして飲んでみてびっくりするのはその濃厚さ。75~100㌘のチョコをふんだんに使い、チョコとミルクを5対5の割合で仕上げた1杯は、「トロトロ」という表現がピッタリくるまさに「液体のチョコレート」。カカオの風味が溶け合う、これ以上にないほどの甘さに浸らせてくれること間違いなしだ。
外の寒さで冷え切った体は、とびっきりの甘さに浸りながら、中からほかほかに温めたい。

Sofa Bar & Cafe
香花橋路41号
TEL: 6294-9477
営業時間:11時~翌1時

ここでだから飲めるとっておき

Vienna Cafe

たっぷりラム酒プラス
ウィーン風にココア

出身のオーナーが、地元のカフェの味を上海でも味わえるようにしたいと始めた「ヴィエナ・カフェ」。店には、その味に懐かしさを覚えた西洋人客が足を運ぶ。
 そんな同店で楽しめるのは、生クリームやラム酒を加えてアレンジ版も楽しめる「熱巧克力」(30元~)。特に冬は、マグカップに並々注がれたココアに、たっぷり40ccのラム酒を加えた「郎姆(ラム)熱巧克力」(40元)が人気。ラム酒が効いたココアをグビっといくと、街を歩いて冷え切った体が中からほかほかと温まっていく。
さらにココアの上に大盛りに盛られた生クリーム。これをどう扱うのかが重要なポイントだが、どうせなら思い切り溶かし去って味わいたい。スプーンでゆっくりと混ぜると、溶け込んだクリームがフワフワの泡に変身。優しい口当たりでコクの増したココアができあがり、となる。
 メニューにある、クッキー(10元~)などを摘まみながら、当地風に冬を過ごしたい。


Vienna Cafe
紹興路25弄2号
TEL: 6445-2131
営業時間: 8時~20時(火・水・日)、
8時~22時(月・木・金・土)
座席: 30席

目の前で溶けていく
チョコに心奪われて

Mon Reve

 ガラスケースの中に、色とりどりのチョコレートがひと粒ひと粒ちょこりと並ぶその店はチョコレート専門店「モン・レーブ」。
 ここで味わえるのは、フランス「カカオ・バリー」社のチョコレートを使用した、上品な香りのホット・チョコレート。ミルクチョコに、カカオ含有率75%のビターチョコをブレンドすることで甘すぎず、それでいてしっかりとしたチョコレートの存在感ある味わいを表現。そこへ脂肪分30%以上の濃厚なクリームを加え、さらに風味豊かに仕上げている。
 オーダーするとまず、マグカップの上にさらにチョコレートで出来たカップを載せて出てくるという、その出で立ちに目を引かれる。さっそくアツアツのミルクを注ぎ入れると、今度はチョコのカップが見る見るカップの中に解け落ちていき、見ているだけでも楽しい1杯だ。
見て心を朗らかにしたあとには、飲んで体を朗らかにしたい。

Mon Reve
虹梅路3182-1号
TEL: 6405-8920
営業時間: 10時~21時
座席: 約10席

雪のように白い
チョコの湖面に溺れたい


Jamaica blue
白い「熱巧克力」――それは金茂大厦や新天地などに店舗を構えるカフェ「ジャマイカ・ブルー」にある。
 その名も「白巧克力」(22元~)は、雪のように白いカップの上の湖面に、ココアパウダーで加えた彩りが映える。
ベースは、オーストラリア・メーカーの香り豊かなホワイト・チョコ。ミルクは、コーヒー用に脂肪分を少なめに調整した特別のものを使用し、さらりとした口当たりを生み出している。風味を殺さないよう、ミルクを暖める温度は70度。熱すぎずぬる過ぎないちょうどいい加減で飲むホワイト・チョコで、体をほっこり温めたい。


jamaicablue
浦東新区世紀大道88金茂大厦裙房金茂時尚生活中心2C-10商舗
TEL: 5047-0357
営業時間: 7時~21時半(月~金)、8時~20時(土・日)
座席: 56席

3種のココアをブレンド
ふわふわの泡が幸せ運ぶ


Banyan Tree
コーヒーなどのドリンクメニューに加え「樹林鮮蝦面(東南アジア風エビヌードル)」(38元)などの中華料理も揃える、ローカル・スタイルのカフェ「バンヤン・ツリー」。そんな同店では、ふわふわなミルクの泡がたっぷりの「熱巧克力」(20元)に出会える。
 ココア「8」に対し「2」の割合で泡を載せたそのひと口目で、口と心の中をふわふわにしてくれる1杯。マグカップでドンと出てきたココアをゆっくりひと口いくと、ミルクの泡が作り出すその滑らかな口当たりに驚かされる。
 刺すように痛い冬の寒空が広がる日には、アツアツに仕上がったココアで温まりたい。

Banyan Tree
法華鎮路455-4号
TEL: 6281-6998
営業時間: 11時~11時
座席:
50席

家でも楽しめる「熱巧克力」

Cadbury Cocoa(45RMB)
上海のカフェでもよく使われている、英国王室御用達メーカー「キャドバリー社」のココア。外資系スーパーなどで購入可。


DB COCOA(5.2RMB)
上海で生産している無糖のココアパウダー。外資系スーパーなどで購入可。


銀杏可可粉(80RMB)
銀杏入りで、ビタミンや鉄分を多く含む。無糖なので飲むときには好みで砂糖を足して。600gの大容量。購入場所はパークソン淮海中路店地下1階。


PRALINOR 勺子巧克力(35RMB)
あつあつミルクに入れるだけで簡単にホット・チョコレートができあがり! チョコ専門店「PRALINOR」(復興中路571号)で購入可。

おいしい入れ方ワンポイント

ココア1杯を入れるとき、おいしく入れるコツは、まずココアパウダーを少量のミルクでペースト状になるまでよく練ること。これにより、ココアがミルクに溶け出しやすくなり、また風味も増す。そのほか、ココアにプラスアイテムでアレンジ版を作ってみるのも楽しい。プラスアイテムは、コーヒーやバターーを少量のほか、マシュマロやシナモンなど様々。自分好みの1杯を見つけてみよう。

~上海ジャピオン2月15日発行号より

最新号のデジタル版はこちらから




PAGE TOP