中国で生産しているお茶の約7割~8割を占めているのが緑茶。とりわけ、杭州の「西湖龍井」と蘇州の「洞庭碧螺春」は、中国を代表する銘茶として人気が高い。新茶の季節に合わせて、ことしの相場を聞いてみた。
「昨年と比べ、3月の気温が高かった事もあり、ことしの新茶は生産量も多く、味も良い」と言うのは、天山茶城の総経理助理である金榮康氏。さらに、「それでも新茶の相場は、昨年と同じぐらいです」と話す。
新茶の相場には、茶摘みの時期が大きく左右する。清明節(4月5日)前に摘まれた新茶は「明前茶」と呼ばれ最高値をつける。次に、清明(4月6日)から穀雨(4月20日)までを「雨前茶」、穀雨以降を「雨後茶」と呼ぶ。
同茶城での西湖龍井の相場は、明前で2000元~3000元、雨前で500元~1000元、雨後で500元以下となる。洞庭碧螺春の相場は、明前で600元~3000元、雨前で200元~600元、雨後は茶摘を行わないため、商品はない。
相場は分かっても、実際に数多くある店舗や茶葉の中から選ぶのは至難のわざだ。同茶城の正門近くに店舗を出している「西湖龍井茶専売店」の店長は、「まず店を選ぶ際に、店舗の前に掛かっている商標を参考にするのが良いでしょう。茶葉を買う際は、きちんとパッケージにしてある商品を選ぶことです。パッケージ一つひとつに管理コードがあるので、安心して購入できます」とアドバイスする。
西湖龍井、洞庭碧螺春ともに、ことし市場に出回り始めたのは3月25日ごろとのこと。
※文中の相場はすべて1斤(500グラム)あたり。
~上海ジャピオン2006年4月7日発行号より