モテカラ~中国カラオケモテ曲20~

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パーティを盛り上げるなら
宴会の主役『小苹果』

「合コンのアゲ曲」堂々の第1位に輝いたのは、男性デュオ・「筷子兄弟」のディスコナンバー『小苹果』。自ら監督・主演を務めた映画『老男孩之猛龍過江』で起用されてから瞬く間にヒット、今年の〝神曲〟(代表曲)と言われている。2人がアダムとイヴに扮して見せるコミカルなダンス、そしてサビの「你是我的小呀小苹果(キミは僕の可愛いリンゴ)」は、一度聴けば耳から離れない。『江南スタイル』の振付師が制作に携わり、体操のように皆で手足を振る独特の振りが話題で、今や公園などで踊る「広場舞」の定番ナンバー入りしているほど。歌詞や振付も簡単で、皆で楽しく踊れる曲なので、合コンを一気に盛り上げること間違いナシだ。

続いてはカラオケの定番、エミール・チョウの「朋友」。30~40歳代の男性からの支持が高かった。メロディラインが美しいバラードで、「朋友一生一起走(友だちは一緒に一生を歩む)」など、友情をテーマに書かれた歌詞を評価する人が多い。パーティの〆の曲として歌う人が多い。

また、2012年にヒットした『最炫民族風』もアゲ曲として、女性票が目立った。中国の民族音楽的要素を取り入れたメロディに合わせて力強く歌えれば、合コンの主役決定だ。このほか、日本の「大事マンブラザースバンド」の1990年のナンバー『それが大事』をハッケン・リー(李克勤)がカバーした『紅日』なども挙がっている。

一方で、合コンでNGな曲の上位に選ばれたのは『青蔵高原』。韓紅の、草原に響き渡るような高音が特徴だが、歌い切るには難しく、歌詞もまた合コンには向かないとの意見が見られた。

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珠玉の名デュエット曲
女性はバラードがモテる?

続いては女性方必見! 男性をノックアウトさせる曲を紹介していこう。まずはフェイ・ウォンとイーソン・チャンによる『因為愛情』。フェイ・ウォンの元夫・李亜鵬と徐静蕾主演の『将愛情進行到底』の挿入歌に使われ、有名になったバラードだ。2人が過去を振り返り、若い頃のようにお互いを愛している気持ちを歌う。フェイ・ウォンが歌うサビ「因為愛情~♪」のパートをいかにうまく歌えるかがポイントだ。最初はギター伴奏のみなので、高音かつクリアな声を意識しながらしっとりと歌うのがベスト。どんどん歌って男性陣の心を鷲掴みにしよう。

お次は、『月亮代表我的心』。有名なテレサ・テンのナンバーだが、誰もが知っている曲ゆえ、正確に歌いたいもの。メロディ運びは緩やかで、転調も少ない。Aメロが明るく、すでにサビのようなインパクトがあるので、頭からルンルン気分で歌おう。テレサ・テンの作品をモテ曲に挙げる人は多く、ほかにも『甜蜜蜜』や『我只在乎你』などに票が入っていた。歌いやすくて有名な曲が多いので、テレサ・テンと同世代の男性たちとカラオケに行く時は、ぜひ候補に入れておこう。

一方、NG曲では、ビビ・ジョウの『愛好難』がランクイン。歌詞で、「愛はパワーにもなるが同時に、相手への圧力にもなる」、と愛することの難しさを説いている。メロディ展開が複雑な曲で、歌うのも〝好難〟だ。

このほか、マレーシアのフィッシュ・リョンが歌う『可惜不是你』やアーメイの『聴海』をモテ曲に挙げる人も。いずれもスローな〝聴かせる曲〟で、多くの男性は女性のバラードに弱いようだ。得意の曲を見つけ、男性陣にアピールしては?

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王道はアンディ・ラウの曲
ジェイの曲はウケない?

男性のモテ曲第1位は、〝香港四天王〟の1人、アンディ・ラウの『愛你一万年』。アンディは、歌い出しは穏やかに、サビの「愛你一万年(君を1万年愛する)」になると、力を込める。情熱的で歌詞も少々キザに思えるが、中国の女性はこの手のラブソングに弱いようだ。彼の歌はモテ曲が多く、ほかにも、男の悲しみをダイナミックに歌う『男人哭吧不是罪』や、彼が1994年の主演映画『天と地』のエンディングテーマ『忘情水』などが挙げられている。アンディになりきって、爽快に歌おう。

アンディの曲に劣らず人気なのが、ロックバンド「メイデイ(五月天)」。彼らの代表曲『温柔』は、青春カラー溢れるポップで弾けたサウンドとサビの「不知道、不明了、不想要、為什麼我的心(どうしてわからない、はっきりしない、いらない僕の心)」と言葉遊びのような歌い回しで歌いやすい。リーダーの阿信の歌唱力はもちろん、彼のソングライティング力が光るチューンだ。20~30歳女性からの支持も厚く、若くまだまだカッコ付けたい男性にオススメ!

このほか、2002年に中国台湾のバンド「全方位楽団」が発表したものを、林宥嘉がカバーし、流行させた『你是我的眼』や、イーソン・チャンが恋人との別れを感情豊かな歌声で歌い上げる『十年』などもランクイン。アンディと同じ四天王のジャッキー・チュン(張学友)もモテ曲候補だ。ぜひレパートリーに入れよう。

また、意外なことにジェイ・チョウ初期のナンバー『双截棍』を歓迎しない声もある。ジェイ特有のヒップホップだが、こちらは男同士のカラオケで歌うのが良いかもしれない。

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シャウトが命『死了都要愛』
永遠のバンド「ビヨンド」

場も盛り上がりを見せ、ここぞという時にキメたい曲。最も多かったのが、ロックバンド「信楽団」の代表曲『死了都要愛』。ボーカル・信の力強いハイトーンボイスが存分に生かされたロックナンバー。冒頭のサビを「死了都要愛~♪」とキメることができたら、たちまち拍手が沸き起こること請け合いだ。シャウトも多く、のどを酷使するので、余力が残っているうちに歌おう。ほかに同バンドの『離歌』を十八番に入れている人も。

続いては、〝中国新四天王〟の1人、イーソン・チャン(陳奕迅)の『K歌之王』がランクイン。K歌とはカラオケのことで、どんなに歌が上手なカラオケキングでも、たった1人の愛する女性さえも落とせない、という片想いの辛さを歌った曲。イーソンのようにグッと感情を込めて歌えば、聴き手の心に響くはず。彼の作品もカラオケでは鉄板で、ほかにも『浮夸』や林俊傑がイーソンのために書いた『你給我聴好』も人気だ。さあ、彼の歌をマスターし、真の〝K歌之王〟を目指そう。

また、中国香港のロックバンド「ビヨンド」の『海闊天空』は広東語でサラっと歌えるとカッコいい。ピアノ伴奏のスロー~ミドルテンポの曲で、日本のテレビ番組『驚きももの木20世紀』のエンディングテーマに起用された。解散が惜しまれる彼らだが、このほか『光輝歳月』など、これからも歌い継がれる名曲を多数残している。

女性の勝負曲は、フィッシュ・リョンのものが多かった。寧夏回族自治区の夏の情景を歌った『寧夏』や歌詞から恋人と共有する温かさについて歌う『暖暖』は軽快でキュートさあふれる作品。自分ののどや声質に合わせて、あなた自身のキメ曲を見つけてみよう!

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カラオケデートでの曲
2人の思い出の曲を探そう

カラオケデートで活躍しそうなデュエット曲。1位の『今天你要嫁給我(今日私と結婚してください)』は、10~40歳代まで、幅広い年齢層からの支持が厚かった。中国台湾のデビッド・タオとジョリン・ツァイが歌い上げるスイートなウェディングソング。2人の「Jolin in the house~」の掛け合いの部分が微笑ましい。曲はミディアムテンポで進み、総じて歌いやすいが、デビッドのラップのパートは難しい。しっかり練習してビシッと決めたいものだ。

2位の『広島之恋』も人気曲。広島県を舞台に、フランスから来た女優と日本人建築士の恋愛模様を描いた1959年の日仏合作映画『24時間の情事』に影響を受け制作された。劇中、2人にはそれぞれ配偶者がおり、最終的に別れることになる。別れの辛さを大サビで「愛過你」と、カレン・モクがエモーショナルに歌う。悲しい歌詞だが、メロディが心の琴線に触れ、情景や情感をリアルに実感させる名曲だ。

続いては、『小酒窩』。JJが作曲を担当し、緩やかに抑揚をつけたフォーク調の曲に仕上げた。「小酒窩長睫毛是你最美的記号(えくぼと長いまつげが君の目印だ)」と甘く澄んだJJと、シャーリーンの低音ボイスが見事に溶け合っている。

また30~40代では『心雨』を挙げる人も。恋人と結婚できず、別の男性に嫁ぐことになった心情を描く同曲も、定番の二重唱として定着している。

さあ、これらを参考にしたうえで、2人のラブソングを見つけよう。

~上海ジャピオン2014年12月19日号

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