エンタメ&フード 続々・上海ワクワク 遊食探検

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 待ち時間には記念撮影

遊 「星遊城」ってわりと前からあるモールだけど、ココに海賊レストランができたの?

 そうそう、何ができるのかな~と思ってたら、いきなり岩山が出現! 窓もなくて外から覗けないから、今日は中に入るのが楽しみだよ~。

遊 見て、お店の前に何か置かれてる。〝我是無辜的〟ってコレ、罪人を捕えておく道具よね。待ってる間に写真を撮って遊べるわ♪

 今日は並ぶ必要もないし、さっさと入ろうよ~、お腹空いちゃった。

遊 もう、ショーくんったら。いつもここでウンチクを始めるくせに。

ボーダーTでの来店NG

 お、中央のステージでベリーダンスショーをやってるよ。この雰囲気の中だと〝踊り子〟って呼びたくなるね。

遊 店員さんはみんなボーダーのTシャツ姿で、下っ端の海賊って感じね。すいませ~ん…っと、あらら、この人はボーダーシャツを着てるけどお客さんだったわ。紛らわしいわね。

 さて、オススメは~? 「海陸大拼盤」(98元)に「香烤手扒鶏」(98元/700㌘、158元/1400㌘)か。2人だし、鶏は小さい方にしよう。

遊  わぁ、鶏は運んできてから火を点けるのね! …でももう焼けてるし、燃え方もショボいわ…。あっちのテーブルの方が豪快ー。

 まあまあ、きっと新人なんだよ。お、船長っぽい人がステージでゲームを始めたよ。

遊 船長っていうか、ジャック・スパロウ似のイケメンじゃない、私ちょっと行ってくる!

シ あ~あ、もう1人で食べちゃおうっと~。

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店員が敬礼でお出迎え

遊 「大隊長」って、マーベルコミックの『キャプテン・アメリカ』とかかな~と思ったらビックリ。国家のリーダー様だったのね。

 そうなんだよ。1960~70年代の中国をモチーフにしてるんだ。同じ時代の工場をテーマにした「老工廠重慶火鍋」って店がすぐ近くにあるんだけど、経営は別だって。

遊 最近、〝80年代レトロ〟が流行ってるものね。紅衛兵のユニフォームを着た店員さんが、敬礼してくれたわ! 気分出るわね~。

 プロパガンダのポスターから出てきたみたいだね~。三つ編み姿がカワイイ♪

遊 もう、ショーくんったらデレデレしないで!

服務員ならぬ〝同志〟

 メニューが豊富だねぇ、四川風の9つに仕切られた〝九宮格〟もいいけど、好きなスープ(鍋底)を2種類選んで組み合わせる〝鴛鴦〟がやっぱりスタンダードかな。

遊 だったらコレとコレの「双味鴛鴦鍋三鮮牛油」(78元)がいいわ。具材は…そうね「大隊特色巴掌肉」(38元)と「太陽肉」(38元)、竹籠に入ってる「大隊豆花」(22元)はマストでしょ。

 じゃ、草食男子のボクが野菜類を追加して…っと。「酸菜炒飯」(15元)も忘れずに。

遊 わぁ、「巴掌肉」って大きいお肉! 厚くて食べ応え満点ね。「功夫土豆」(12元)は、ホント〝功夫技〟ってくらい薄くて、しゃぶしゃぶで食べられちゃいそう。

 あーお腹いっぱいだよ、お会計しよう。服務員さーん、おーい、聞こえないのかな?

遊 同志~! 来たわよ。

 あ…そういう呼び方しないとダメなの(笑)?

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8号線の果てのレストラン

遊 「火車桟」? ショウくん、駅は「桟」じゃなくて「站」よ。「桟」じゃ民宿のことになっちゃうじゃない。

 ところが違うんだな~。まあ、行ってみればわかるよ。

遊 ――で、8号線の終点から3つ手前、けっこう遠かったわね。

 まあね、この店の場合、敷地面積をけっこう取るからね。

遊 もう、またそんな意味深なことばっかり言って! お店はどこなのよ。

 そうカリカリしないで、ほらココだよ、70~90年代に使われてた蒸気機関車の車両をそのまま活用してるんだ。4両も置くにはやっぱり郊外じゃないとね。

 

長距離の旅行気分

遊  すご~い、食堂車はレストラン、寝台車はゲストハウスになってるのね!

 遊子ちゃんがお寝坊だから、もうランチタイム終わっちゃったよ。寝台車が空いてるから、ここでのんびりお茶でも飲みながらディナータイムを待とうか。

遊 「アフタヌーンティーセット」(158元/2人)がお得みたいよ。ランチは15元~、2人で68元に3人で98元、4人は128元と158元のセットもあったのね…。

 まあまあ、天気もいいし、本でも読みながらゆっくりしようよ。

遊 私はちょっと探検してくるわ。鉄道オタクじゃなくたって、これはテンション上がるもの!

 そうだね、シャワー室のほかに、車両の間にはガラスで覆われたちょっと大人数用の個室もあるよ。そうだ、あそこの駅舎に店員さんいるから、ついでに呼んできてよ…っと、もう行っちゃった。

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靴に彩られた店内

 今日の店は、遊子ちゃんに合わせてチョイスしたんだ。

遊 イケメン執事がお姫様抱っこしてくれるお店?

 ウェイターの制服は執事っぽいかな、でもイケメンかどうか…。それにお姫様抱っこは無理かも…。

遊 えーっ、だったら行かなーい。

 そんなこと言わずに。きっと楽しめるから…あ、もう着いちゃった。

遊 あら、ピンクの外壁。に、パンプスがたくさん飾ってあるわ。カワイイじゃない~。

 よ、よかった~。

 

靴と食事、メインは?

遊 壁のバレエシューズ、バレリーナが踊った足跡みたい。2階の席に通されるのね…ってヤダ、イケメンいるじゃない! お兄さん、店内を案内してくれるかしら?

 黒いタキシード姿にすっかり目が眩んじゃったようだね。いいよ、オーダーはボクが適当にしておくよ。「スモークサーモンとアボカドのサラダ」(78元)に「マッシュルームクリームスープ」(58元)、「パルマハムとアスパラのペンネ」(68元)、デザートは「フォンダンショコラ」(68元)っと。

遊 あっちの壁、着せ替えドール「ブライス」がいっぱい! トイレはドレッシーなメイクルームだったわ! それからあっちの奥、販売用の靴がたくさんあるの!

 オーナーの趙さんは、イメルダもビックリの靴道楽らしいよ。ご主人は彼女のために「趙小姐不等位」っていうレストランをオープンしたそうだし、欲求のままに生きる女性だねえ。

遊 設計は中国台湾の建築家、王平仲ですって。リフォーム番組で有名な人よね。ねえ、靴も買ってくれるのよね?

 うんうん、…え。1足1000元!?

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ベストセラー小説の映画化

遊 今回はいろいろ盛りだくさんなお店ばかりで楽しいけど、最後まで大丈夫かしら?

 もちろん。とっておきのお店を残してありますとも。

遊 あらすごい自信。早速行きましょ。

 じゃじゃーん、あの有名な長編SF小説『三体』のレストランだよ~。しかもロケーションは、外灘のフェアモント・ピースホテル隣!

遊 三体? 何ソレ。

 え、えええ~。中国のSF小説で、2006年に1冊目が出版されてベストセラーになって、10年に完結した3部作で、英訳も出てるんだよ~。来夏、映画が公開予定で…。

映画? やだ、主役はウィリアム・フォン(馮紹峰)じゃない! よーし入っちゃお♪

ユニークなメニュー

 …またしても首の皮一枚で繋がった感…。

遊 何ブツブツ言ってるの? 店員さん、長身で超ジェントルね。サービスでサンザシのオードブルが出てきたわ。

 メニューを見てよ、「葉文潔的最愛(フォアグラとテリーヌ)」(98元)に「執剣的螃蟹(タラバガニのタリアテッレ)」、「三体人的弾薬庫(アスパラのソテー)」(48元)だって。

遊 葉文潔ってのがもう1人の主役ね。張静初が演じるのか、いいじゃない。あら? カクテルの名前、「很高興遇到你」ですって。

 うん、作家の韓寒が経営するレストランの系列なんだ。作家仲間ってことで、かな? 映画の撮影が終わったら、小道具も飾られる予定らしいよ。

遊 でもってウィリアムも来るわよね、楽しみ~♪

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~上海ジャピオン10月30日発行号

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