一等地で昼食代30元以内
上海の一等地・静安寺。そのエリアで、日系企業や日本人ご用達のクリニックなどが入居するオフィスビル「中欣大厦」地下2階に構えるのが「中欣食堂」だ。
同食堂では、中国の家庭料理を小皿にして提供。麻婆豆腐や八宝菜をはじめ、日本でも馴染みがあったり、日本人でも食べやすかったりする料理を20種類ほど用意する。注文方法は、食べたいものをスタッフに伝え、料理を受け取って「支付宝」などで支払えばOK。昼時ともなれば満席に、かといってピークを過ぎた13時頃に行くと料理がほとんど残っていないのがもどかしい。地下にはほかにもマーラータンや日本料理店、ローソンを併設しており、いつものメニューに飽きたらそちらを利用するのも◎。周辺はオシャレなカフェやレストランが多いが、昼食代を安く抑え且つたくさん食べたい時に利用したい。
陸家嘴の共通飲食カード
続いて、上海随一の金融街・陸家嘴に構えるオフィスビル「太平金融大厦」の食堂をご紹介。座席はテーブル席を中心に設置。一部は2~3階部分が吹き抜け且つガラス張りとなっており、開放的な雰囲気がいい。
ここでは、外部の人でも簡単に発行できる飲食カードで支払いを済ませる。同食堂を運営している「煙波亭」は陸家嘴エリアに数店舗を構えており、1枚作っておけばどの店舗でも利用可能。食堂の定番メニューのほか、上海料理や蘇州料理など、上海市民に人気の料理も揃え、メニューが豊富。オーダーは、数あるメニューの中から、自分の好きな料理を何品か選んで、トレイに入れてもらればOK。小皿3品と白米で20元ほどと、ほかの食堂より気持ち安めで、値段以上の味のよさも高ポイントだ。
レストランの代わりに食堂
新天地からほど近い、8号線「新世界」駅徒歩5分のオフィスビル「金鐘広場」。周辺には飲食店を含む商業施設が数多くあるが、オシャレなカフェレストランばかりで40代男性が1人で入るのはちょっと…という駐在員は少なくないはず。そんな時「金鐘広場食堂」に入ってみよう。
同ビル3階部分がすべて同食堂エリアで、エレベーターホールに隣接するのが料理提供スペースと会計、左手奥の通路を進むと食事スペース約200席が並ぶ。料理は、大皿で盛られるものが8元、小皿が15元とわかりやすい。ただ会計は専用カードで支払う必要があり、デポジット50元を払わなければいけないので要注意。味は可もなく不可もなくといった感じ…。頻繁にこのエリアに来る人にとっては、使い勝手がいいだろう。
図書調べの休憩時に利用
最後に、市で最大規模を誇る上海図書館の食堂「読者餐庁」を紹介。研究職の人や学生の場合、調べ物をする時に利用したことがある人もいるはず。周辺には飲食店が多くなく、また再入場するのも面倒なので、図書館併設の食堂があるのは便利だ。
席数は60席もなくスペースはやや狭い。炒め物の種類は少なめだが、魚やワンタン、中華麺などもあり、バラエティ豊か。料理名や値段も親切に書かれていて、パッと見で何の料理かわからなくても安心だ。会計は図書カードが不要で「支付宝」で会計を済ませるため簡単。ただ、値段は気持ち高め。「コーヒー」(15元~)や「スイーツ」(20元~)を手頃価格で提供するミニカフェを併設しているので、調べ物で疲れた時に利用するのも◎。
~上海ジャピオン2019年12月20日発行号