心も身体もポカポカ Soufflé(スフレ )のあったか魔法

いつまでも憧れの味わい

スフレとは、フランス語で〝膨らんだ〟という意味で、17世紀に生まれて以来、宴卓を彩るフランス定番菓子の1つ。メレンゲした卵白を、卵黄や小麦粉、牛乳などの材料で練り合わせたカスタードと混ぜ、20分掛けて焼く繊細なデザートだ。
今回紹介する2店舗は、本場仕込みの素材を用い、本格的なフランス風スフレを堪能できる店。口コミサイト「大衆点評」のスフレランキングでトップを誇る、話題の「奎克咖琲」は現在、平日でも予約満杯という人気ぶりだ。看板の「スフレ」のほか、自家焙煎の豆を16時間掛けて抽出した「ダッチコーヒー」(38元~)も評判。「Entrecote」は、本場フランス料理や気品溢れるインテリアで、記念日デートや女子会にピッタリ。本格ビフテキや仏の郷土料理、伝統菓子などを用意し、連日外国人で賑わっている。

 

心も身体も喜ぶおいしさ

甘いものが苦手な人にオススメなのがこちらの2店舗。「Mercato」は〝スタイリッシュな都市農園〟をコンセプトとし、イタリアから調達した各種食材や旬の味覚を、ミシュラン3ツ星シェフのジャン・ジョルジュ氏監修のもと店で配合。外灘の眺めをゆったりと楽しめる、週末限定のブランチでは、多彩な軽食からデザートまでを堪能でき、貴婦人のような気分で幸せ休日時間を過ごせること間違いなしだ。一方の淮安・揚州料理店「食廬」では、10年以上料理経験を積んできたコックの孫氏が、中華料理の手法をベースに、フランス料理などの技法を組み合わせた創作料理を提供。〝ザ・新定番〟の味わいと、芸術的な盛り付けで人々を魅了する。紹介したナツメスフレのほか、中洋折衷のメニューを豊富に揃え、祝い事や記念日などの特別な日に訪れたくなる一店だ。

 

ワクワクする個性派スフレ

2店舗ともに、料理人の創意工夫が光るメニューで定評のある人気店。「泰珍薈」は、4年連続ミシュラン1ツ星を獲得したタイ料理店。CNNが評価する「バンコクベストコックTOP10」に選ばれた、同店タイ人料理長が、仏や英、日本など諸国を巡った経験を料理に活用し、クラシックとイノベーションが織り成すタイ料理を提供。味はもちろん、店の雰囲気やサービスなども◎、特別な日にふさわしい至福の時間を過ごせそう。
「芙蕾哥哥」は上海で17年続く、香港スイーツがメインの老舗だ。ふわしゅわで上品な口どけのスフレを味わえると、スイーツラバーたちが足繁く通う。「マンダリンオリエンタル香港」で長年勤務したオーナーがレシピを改良し、砂糖の量も通常より3分の1に調整。顧客が最後まで飽きずに楽しめるよう、工夫されたスペシャリテを堪能してみよう。

 

王道サイズの中国風スフレ

中国の食文化といえば、円卓を囲んで1つのおかずを取り分けて食べるのが一般的。中国香港に伝来したスフレも、職人の巧みな技術のもと、皆で楽しめる料理としてアレンジされる。材料の小麦粉やバターを一切使用せず、卵白7割、卵黄約3割の比率で作るのがポイント。砂糖をしっかりと泡立てた卵白と合わせ、30分ほどじっくり焼き上げ、ふんわりと膨らんだスフレは、タマゴの香りが漂ってきて幸せ気分に。
香港料理店チェーン「港麗餐庁」は、ひねりが効いたメニューで16年以上愛され続ける老舗だ。「順峰順水」は、煩雑かつ優れた調理技法が特長である広東省・順徳料理を提供する専門店。特に第一百貨店では、昼の時間帯に飲茶メニューを用意し、一流コックによる多彩な手作り点心を味わえる。

 

 

~上海ジャピオン2021年12月24日号

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