申込者
「弛んだお腹を鍛えに、道場に入門したい」
ジャピオン旅行社
「かしこまりました。秋の足音を前にその心意気、感服です。
目的地は河北省にある武術の町、孟村にしましょう。八極拳発祥の地で、開祖の子孫、呉氏指導の道場がありますので。
孟村へは、まず河北省の滄州まで列車で行きます。片道約20時間、もちろん硬座です。料金は片道73元、翌朝8時半に着いたら、バスで孟村へ。
まずは、伝説の使い手、呉秀峰の墓参りへ。バスもタクシーも使っちゃダメです。旅の移動は全て徒歩! 『トホホ…』と嘆かず、小走りでどうぞ。
達人への挨拶が済んだら、武術学校『八極拳国際培訓中心』へ。数㌔あるのでヘロヘロになりますが、頑張って下さい。到着したら、まずグッズを購入しましょう。何事も形から、です。定番シルクの白胴着(180元)に、Tシャツ(30元×2枚)も、っと。あっ、パンツ(50元)もいりますよね! 完璧。
では着替えたところで…お客様、申し訳御座いません! 実は入門は1カ月からなんです。なので、こんなのはいかがでしょう。まずは、校内をうさぎ跳びで一巡り。すると外壁に、基本型「小架一路」の一連の動きを演舞する開祖の子孫、呉老師のシルエットが! 上達はパクリから。心ゆくまで好きなだけ模倣して下さい。マスターしたらこの旅は終了です。
では、ご希望のプランが完成しましたのでFAXでお送り致します。筋肉の悲鳴にめげず、是非またご利用下さいませ。」
八極拳の聖地へひとっ走り!
肉体の限界に挑戦プラン
①13時、上海駅から普通快速の夜行列車(硬座)で滄州ヘ
②翌朝8時35分、滄州汽車駅着。簡単に朝食(10元)をとり、バスで孟村回族自治県へ(約1時間)。※仮に4元
③小走りでお墓参りへ。羊の臓物煮込みで昼食(36元)。
④八極拳国際培訓中心へ。八極拳グッズを購入(計290元)
その辺で夕食(10元)。
⑤バスで滄州駅へ。最終バスの時間注意。※仮に4元
⑥夕方17時51分、再び普通快速の夜行列車(硬座)に乗って上海へ。翌昼14時47分着。
主な交通機関
上海―滄州 列車
■主な便名:上海駅13:00発普通快速「1462」~滄州汽車駅 翌日8:35着
■所要時間: 19時間35分
■料金: 硬座73元、硬臥176元~
滄州→孟村回族自治区 バス
■所要時間: 約1時間
■料金: 4元くらい
プロから見るツアー実現度 (中)
ハードな旅こそ青春の輝きは実感されますし、根性があればきっと実現できると思います。
また、八極拳の里、河北省滄州は漢方としても使われる、ナツメが名物です。旅の疲れを癒すため、是非お持ち帰り下さい。
コメント協力: 四季日中トラベル
~上海ジャピオン8月31日発行号より