中国では、４月４日（水）は
日本のお盆に当たる清明節でしたね。
この時期になると街の至る所で
「青団」という緑色のお団子が売られます。
甘党の私もついつい朝から買って
朝ごはん代わりに食べるんです。
味は、中国版草餅といった感じで、
ほんのりとしたヨモギの苦味と
歯ごたえのある外皮の食感、
そして中の餡の甘さが印象的ですね。

毎年これを食べると、
大学時代にパン工場で
アルバイトしていた頃を思い出します。
パン工場といっても私は和菓子部門で、
この「青団」のような草餅を袋詰めする作業で、
草餅好きな私も、
工場で何度も見ていると
気持ち悪くなってきたんですね。
それでセクター主任が、
ダラダラ作業している私を見かねて
製パン部門に行かせたんです。
やったー、と最初のうちは
元気に製パンしていましたが、
途中からやはり飽きが来て、
今度はパンが嫌になりました。
最終的に梱包、
箱詰め作業に回されたのですが、
ここが一番力仕事を強いられて大変でしたね。
気の荒い先輩作業員に怒鳴られながら、
出来上がった草餅やパンを
地域別に箱詰めしていました。
途中で箱をひっくり返して、
怒鳴りつけられたあの頃のほろ苦さと
私の青さといったら…、
この「青団」のようだな、
と朝からしみじみ思う私でした。

～上海ジャピオン０４月０６日号