スマホ用便利アプリ
携帯電話所持者の3人に1人がスマホユーザーと言われる昨今、まだ「国際電話は高い」なんて言ってるヤツはいないだろうな? IP電話やSkypeを使ったことがない人も、もはやそうそういないだろう。
しかし! PCでSkypeを使うのがやっと、というそこのキミ! 安心するがいい、実はオレもその1人だ。というわけで、今日はオレと一緒に、メッセンジャーアプリについて勉強してみようじゃないか。
まずは3大アプリで
まず、メッセンジャーアプリとは何ぞや? というところから始めよう。「モバイルメッセンジャー」や「コミュニケーションアプリ」などとも呼ばれるが、これは多機能携帯「スマートフォン」用のアプリで、インターネットを利用して、テキストメッセージや音声メッセージ、果てはネット電話までできてしまうシロモノなんだ。
これらのアプリを代表するのが、今回紹介する「LINE」、「WeChat(微信)」、そして「カカオトーク」だ。
日・中・韓の激戦
さてさて、そんなメッセンジャーアプリの利用状況についてだが、これを調査するのは少々難しい。なぜかって? いい質問だ。実はこの3つのアプリ、それぞれ制作された国によって、ユーザーが集中する傾向にあるのさ。
LINEは元々、韓国企業の日本法人によって作られ、後にこれに関わる事業はすべて日本に移ったようだ。一方のWeChatは、中国の騰訊(テンセント)、そしてカカオトークは正真正銘、韓国企業制作のアプリなんだぞ。以上から単純に推測して、LINEユーザーは日本人、WeChatは中国人、カカオトークには韓国人ユーザーが多いってわけだ。もちろんほかにも、アメリカやらスペインやら、各国がこぞってアプリを開発しているが、やはりこの3つは同じアジア発ということで、競争も激しいようだぞ。
ちなみにオレの携帯には3つとも入っているが、電話帳に登録された総数541件に対して、LINEユーザーは81人、WeChatは45人、カカオトークは29人だ。韓国人の友人は入っていないし、ほとんどが日本人なので、どれも日本人に人気のアプリだということがわかるな。
登録方法
まずは登録から
とにもかくにも、登録をしなければ始まらない。早速、方法から見てみるとしよう。
まずはスマホ上のアプリケーションストア「Google Play」(Android携帯)や「App Store」(iPhone)でアプリを検索し、ダウンロードするんだ。
ダウンロードが完了したら、アプリを開いてみよう。すると登録画面が表示されるので、ここをタップ(指でポンと触ること)したら、お次は電話番号入力だ。ここで国を選択するんだが、自分の携帯が中国の番号なら、中国を選択しろ。でないとエラーになるぞ。
番号を入力したら、あとは指示に従って進むだけだ。電話番号認証をすれば、電話帳から自動的に同じアプリのユーザーを見つけてくれるから、早速使ってみるといい。ちなみに、LINEはFacebookアカウントでも登録できるぞ。
友人の見つけ方
自動登録は慎重に
よし、じゃあ次は、同じアプリを使用している友人を探してみようじゃないか。
メッセンジャーアプリでは、スマホ上の電話帳・連絡先リストに入っていて、なおかつ同じアプリを使用している人を自動的に見つけ、登録してくれる機能があるのを知っているか? 使い始めたばかりなど、広く友達を増やしたい時には、以下の設定を行えば簡単にユーザーを見つけられるぞ。
ただし、設定をオンにしておいたまま、自分か相手のどちらか一方が電話帳に登録すると、自動的にリストに追加され、相互につながってしまうんだ。仕事とプライベートを分けたいヤツなんかには、この自動登録はオススメしないな。
この作業が終わったら、認証番号がSMSで送られて来るから、その番号を入力すれば完了だ。どうだ、カンタンだろ? ここまでできたら、次はいよいよチャット開始だ!
使用方法
ボイスメールも手軽に
さあ、使ってみよう。アプリを立ち上げ、画面下のタブからユーザーリストを開くんだ。LINEでは「友だち」、WeChatでは「連絡先」、カカオトークでは「カカとも」と表示されているぞ。
まずユーザーの中から、初めてのどうでもいい会話に付き合ってくれそうなヤツか、アプリを使い始めたことを一番に知らせたいヤツでも選べよ。「トーク/メッセージ/チャット」をまたタップ。相手との1対1のチャット画面に切り替わるから、画面下部のテキストボックスをタップして、SMSと同じように何か書き込んで、送信してみるといい。カンタンだろ?
テキストボックス左横のボタンをタップすれば、ボイスメールもカンタンに送れる。中国語で話すのは慣れてるが、読み書きは苦手、なんてヤツにピッタリの機能だな。オレもよく使ってるぞ。
無料通話
国際電話もラクラク
チャットが無事にできたら、お次はいよいよ無料通話だ。ひとつ言っておくと、WeChatのみ、動画付きで通話ができるぞ。Skypeほど安定してはいないようだが、遠くに暮らす家族や友人に、ちょっとでも顔を見せてやろうって時なんかに便利だな。
さて使い方だが、先ほどと同様に、ユーザーを選択して、「無料通話」をタップするだけ。WeChatでは、テキストメッセージ入力画面を開いて、右下の「+」から「動画呼び出し」をタップだ。繋がるのに少々時間がかかるが、じっと待つがいい。
ただし、知っての通り、中国は日本に比べて、ネット速度が安定していない。通話時の音声や速度など、品質が完全にネット環境に左右されるアプリは、特に3G回線だとキツい場合も多いから、できるだけWiーFi環境下で使用するのが吉だぞ。
便利な機能①
PCでもチャット
wechatを開き、右上の魔法の杖のようなアイコンをタップすると、「Web WeChat」というメニューがあるだろう。これはその名の通り、PCでチャット画面を表示させることができる機能なんだ。
使い方はカンタンさ。これをタップした後、PCのウェブブラウザでweb.wechat.comを開き、そこに出て来たQRコードを読み取るだけ。これでチャットをそのままPCでできるってわけさ。携帯の充電が残り少ない時なんかにいいだろ?
PCチャット機能は、LINEにもあるんだが、PCにソフトをインストールしなければならないんだ。ただし、WeChatと違っていちいちQRコードを認証しなくていいから、目的と相手に合わせて使い分けるといいぞ。ちなみに、LINEソフトは、古いPCには対応していない場合もあるから、本体のアップデートも忘れずにな!
便利な機能②
言葉の壁もなんのその
さて、今回オレがイチオシなのが、LINEの「翻訳」機能だ。
LINEを立ち上げたら、まず右下部の「その他」を開いて、中央上にある「公式アカウント」から、中国語翻訳なら「LINE中日翻译通」を追加する。そして話したい相手とのチャット画面を開き、右上部の「>」をタップ。左端の「招待」をタップして、後は会話をスタート! 自分の打った日本語がすぐに中国語に翻訳されるから、異言語間のリアルタイムチャットが可能だ。中国語で打てば日本語にしてくれるぞ。
ただし、この機能を使ってる間は、主語・述語の語順など、できるだけ正式な言葉で打てよ。「アリが10匹」なんて打っても、「谢谢」じゃなく、「蚂蚁10只」と表示されるだけだからな!
ちなみに、この翻訳機能は中国語の簡体字・繁体字のほかに、英語、韓国語もあるぞ。こりゃ便利だな。
裏ワザ
「既読」の非表示
LINEユーザーからよく聞かれるのが、「既読」の非表示。自分が送ったメッセージを相手がすでに読んだ場合、メッセージの横に「既読」と表示されてしまうんだ。すぐに返信できない理由なんていくらでもあるだろうが、ついあれこれ邪推するのが人間ってもんさ。
そこで裏ワザを伝授しよう。まず、iPhoneなら、携帯本体の設定から、通知→LINE→通知センターオン。後はメッセージが届いたら、画面を閉じて、画面上部の時計が表示されている辺りから、指を下方向にスライドさせるだけ。アプリの最新情報が表示されるから、ここで読むといい。Android携帯なら、メインメニュー→その他→設定で、通知ポップアップの表示にチェックを入れる。これで新規メッセージが来れば、トップ画面に表示されるんだ。ほかにもやり方はあるが、これはカンタンだぞ。
注意点
友人を探す前に
話は最初に戻るんだが、登録時に電話帳との連携について、ひと言言っておきたい。
携帯電話番号は現在不足気味らしく、解約した番号を半年程度で新規契約者に割り当ててしまうことがあるんだ。つまり、登録していた友人の番号が、すでに他者の手に渡っているかもしれないってわけさ。これらのメッセンジャーアプリでは、電話帳にある番号から、自動的にユーザーを見つけ出し、リストに表示するので、ひょっとするとまったく知らない第三者とつながってしまう可能性も否定できないぞ。中国に来るに当たって、日本の携帯を解約したヤツは、友人にその旨を連絡して電話帳から削除しておいてもらうのがいいだろう。また、自動追加をオフにするには、先ほどの「ユーザー登録」と逆の設定を行うだけだ。
~上海ジャピオン2013年6月14日号