上海市静安区の団地「共康四村」で最近、1人暮らしの94歳女性に対するボランティア活動が話題となっている。
この女性は10年前に夫を亡くし、孤独な生活を続けているうちに解離性障害を発症。他人が自分の物を盗むという妄想を抱くようになり、家のドアに32個の鍵を付け、部屋に引きこもるようになった。さらに昨年に2度、転倒などにより動けなくなるといった問題を起こしており、これを心配した団地住民は、ボランティア団体を結成。団地に住む高齢者に牛乳を配るなどのサービスを開始した。
女性は最初、ボランティアスタッフに対し警戒心を解かず、ドアの隙間から物資を受け取るだけであったが、やがてスタッフの熱心な声掛けにより会話が増え、周りと交流を持つことができるようになったと言う。現在この団地には80歳以上の高齢者が400人以上住んでおり、高齢者に対するケアが求められている。
(写真は東方ネットより)
~上海ジャピオン2017年1月6日発行号