犬猫カフェでボードゲーム
2号線「中山公園」駅から徒歩8分ほどの場所にある「念柴狗狗寵物轟趴体験館」は、ボードゲームを楽しみつつ、犬や猫とも触れ合える多目的な場所だ。
同館の入館料は犬猫エリアへの入場、ボードゲーム、飲み物とスナック菓子が含まれており、平日88元、土日98元で時間無制限で滞在可。身長1・2㍍以下の子どもは入館できないので注意して。安全に関する注意事項の案内を読み、承諾のサインをして、靴にフットカバーを付け、手指の消毒をしたら入館だ!
日本で馴染のあるゲームも
館内は1階に犬カフェ、2階に猫カフェとボードゲームが設置されている。ボードゲームは50種類程度で「大富豪」の上海版「大富翁上海灘」や「UNO」など日本で馴染みのあるゲームも多い。もちろんすべて中国語だが基本的なルールは変わらないので、中国語初級者にも十分楽しめるだろう。中国オリジナルのゲームを楽しみたい人には、王様ゲームと罰ゲームが一緒になった「真心話大冒険」がオススメ。短く日常的な単語が多いので、わからない言葉のみ翻訳アプリを活用すれば、盛り上がりながら勉強にもなり一石二鳥だ。
ボードゲームで頭を使って疲れたら、犬と戯れて癒されよう。「奶茶」や「大郎」など名前を呼ぶと寄って来てくれ「坐、手、換一箇」と言うと「お座り、お手、おかわり」を披露してくれる。犬と一緒に中国語の発音練習をしてみるといいかも。
一大ブームのボードゲーム
中国発のボードゲーム「マーダ―ミステリー(劇本殺)」。プレイヤーが台本中の役になりきり、それぞれに違う内容の台本を読み込んだ後にプレイを開始。プレイヤーとの会話やアイテムを使いながら、最後は投票によって殺人犯をあぶりだすというのが主な遊び方だ。各プレーヤー独自の台本に書かれた〝秘密〟を暴かれないよう演じるスリル、手掛かりをもとに謎を追及する会話力、ゲームが終わった後にすべてがわかる〝感想戦〟…。色々な要素が詰まったこのゲームは中国の若者を瞬く間に魅了。現在はボードゲームだけでなく、オンラインで遊ぶアプリや、衣装や舞台を用意した体験型店舗まで登場。体験型店舗はコンビニの店舗数より多いといい、一大ブームとなっている。
観戦だけでも十分楽しい
さて高度な読解力・会話力が必要なこのゲームは、かなりの中国語力がないと参戦はまず無理。ただアプリ「百変大偵探」ではゲームを観戦できるほか、1人用推理ストーリーも用意されているので、ゲームの盛り上がりを体感できたり、読解力を鍛えたりすることができる。
構造上、1度遊んだストーリーはタネ明かしがされるので二度と楽しめないが、アプリではストーリーを豊富に用意。試しに初級ストーリー「今夜百楽門」を観戦してみると、かなりの盛り上がりだ。参戦者キャラの自己紹介から始まり、いくつかの手掛かり公開を経て、犯人の探り合い。一番盛り上がるのがゲーム後の感想戦、つまりタネ明かしで、すっかり騙されていたプレーヤーの「男人的嘴都是騙人(男性の言葉は嘘ばっかり)」などの魂の叫びが聞かれ、思わず笑ってしまう。
聴くだけ、読むだけでも語学力が上がりそうなこのアプリ、ゲーム参戦を目標に遊んでみては?
若者に人気のコメディ
〝カジュアルな落語〟に近く、出演者が軽妙な語り口で観客の笑いを誘う、おしゃべりを主体にした演目「スタンダップコメディ」。中国ではテレビ番組や劇場でたくさん放送されている、若者に大人気の演目だ。
「LISTEN LIVEHOSUE」で行う「橘子脱口秀精品小劇場」では、若手芸人が創意を凝らしたネタを披露し、オンラインのショーより話の内容が幅広い印象。会場は指定席ではなく、入り口でチケットを点検後にお気に入りのシートに着席するため、演出の30分ほど前に入場するのがベストだ。好きな飲み物を持ち込めるほか、場内のバーも利用可能で、飲み物を飲みながら、ラフに鑑賞することができる。
マシンガントークに爆笑
いざショーの始まり! 今回は司会者と芸人4人による構成で、まず登場した司会者がショーの流れやルールを説明しつつ、観客とコミュニケーション。客席の反応によって演目の内容を調整するよう心掛けていて、初鑑賞でも安心して楽しめる。次々と現れる芸人たちは、自らの経験やこぼれ話から語り始める人が多数。中でも、〝友だちの泥酔事件〟や〝お医者さんの不思議な診断〟、〝上海人との貧乏に対する見方の違い〟などを面白おかしく語ったり、中国語の音や発音による〝勘違い〟ネタと交じえたりした熱演に、場内は爆笑と拍手に包まれた。
出演者はある程度早口で話すので、中国語の上達を目指す人にもうってつけ。今夜は、今ホットな中国の文化を体感してみては?
~上海ジャピオン2021年7月23日号