ひとつのお悩みふたつの解決!
毎回悩みの種となる症状に、2つの解決策を提案します。
悩みの種●むくみ
この冬はふくらはぎのむくみを撃退してブーツをかっこよく履きこなしましょう!
■人体の治癒力―ツボ編
豊隆
―ほうりゅう―
水抜きのツボでむくみに一撃
【回数・時間】お風呂の中で1日1回
【コツ】少し強めに指圧する
ことしもブーツの季節がやってきました。朝はスッと履けるのに、帰る頃にはパンパンになって脱げない! 1度はこんな経験ありませんか? 今回は、別名「雨降らし」の異名を持つ、むくみに効果テキメンのツボ「豊隆(ほうりゅう)」を紹介します。
豊隆は、胃経と呼ばれる経路上にあります。刺激を与えることによって、水分代謝を促し、余分な水分を輩出する効果があります。場所は、すねの外側。筋肉の一番もりあがったところにあります。高さは、ひざとくるぶしの真ん中あたりです。豊隆は、むくみのほかにも、過剰な食欲を抑制する働きがあるので、ダイエットにも効果的ですよ。
ただし、一向に改善が見られない場合や、全身性のむくみの場合は、早めに医師に相談しましょう。
村上文祟先生
TCMcosMe美容中医研究所代表ほか
「このツボは肥満対策にも用いる基本的なツボです。
ダイエット中の方にもオススメです」
■植物の生命力―漢方編
参苓白朮丸
―じんれいはくじゅつがん―
体の水分をコントロール
「参苓白朮丸」
【価格】11・1元
【製造元】北京同仁堂
午後になるとふくらはぎがむくむ。これは、暴飲暴食や不規則な食事リズムなどの悪い食習慣によっておこる、消化器の機能低下が大きな原因です。消化器がうまく働かないと、血液の循環が滞り、デスクワークや立ち仕事など、長時間同じ姿勢をとった際に、足のむくみとなって現われるのです。
中医学で消化器系の中心とされる「脾(ひ)」は、むくみの原因となる体内の水分分布と密接な関係があります。
この脾の働きを増強するのが「参苓白朮丸(じんれいびゃくじゅつがん)」です。これには、脾の気を高める人参(にんじん)と、脾の機能低下の原因となる「湿」を取り除く白朮(びゃくじゅつ)・伏苓(ふくりょう)が配合されています。
ただし、普段から規則正しい食生活を心掛けることも大切ですよ。
岩崎学先生
北京中医薬大学・博士課程
「参苓白朮丸は脾の働きを助けて、体全体の水分コントロールをする代表的な方剤です。
下痢症の方にもお薦めです。」
~上海ジャピオン11月24日発行号より