本日の戦利品、計15元也!
マリさんから紹介された内田さん宅。安さと鮮度と人情を求めて市場を歩く、内田さんの日々を伺った。
愛称は〝イチバーナ〟 衣食住をまかなう市場
ことし6月、単身で上海に渡ってきた内田円香さんは、幼稚園の先生だ。スーパーはなるべく使わないのがモットーという彼女、衣食住のほとんどを市場で購入する。ついに友人からは〝イチバーナ〟と命名された。
「食べ物市場では、野菜全般、果物、お菓子類などを買うのが多いかな」と円香さんは楽しそうに話す。よく買う野菜は、紅芯大根、ターツァイ、空芯菜など。また、揚げたての海老せん(ひと袋3元)、蒸したての肉まん(1個0・7元)には、つい目がいってしまうとか。お菓子については、オリジナルレシピもある。
「お気に入りは、おこげのような揚げ菓子に、溶かしたチョコレートをかけて混ぜ、冷蔵庫で冷やし固めた、手作りクランキーチョコです」
最近では、カニカマや魚肉などの練り物を市場で発見。「これで、上海の寒い冬も手作りおでんが楽しめます」と、嬉しそうにイチバーナは語る。
円香さんと相棒のサルコ
醍醐味は中国語の交渉 実益も兼ねた楽しみ
上海歴は7カ月の円香さんだが、客と店員が大ゲンカする横で、涼しい顔で買い物をするのも楽しいというからたくましい。顔見知りの店のお兄さんから高い果物を勧められても、それをかわして安いものを買うやり取りも、醍醐味のひとつと笑う。
「市場で日本じゃ売っていない雑貨などを見つけると、どうにかして保育につなげられないかな、と考えますね」と、幼稚園の先生らしい顔も覗かせる円香さん。自分の暮らしから仕事先の園児にまで還元できる市場巡り、まさに趣味と実益を兼ねた楽しみだ。
雑貨市場で揃えた愛用品
物件情報
◇地区:長寧区
◇間取り:1DK(60㎡)
◇家賃:非公開
◇築年数:10年
◇サービス:家具家電製品込み、オートロック
◇交通:バス停より徒歩10分
⇒NEXT WEEK
中国茶の文化を極めるために上海まで渡ってきた、バイタリティ溢れる荒田さんに話を伺います。
~上海ジャピオン12月1日発行号より