日本料理にまっすぐに
淮海中路の繁華街から茂名南路を折れると、落ち着いた雰囲気の通りに現代的なビルが現れる。
日本料理店「田(でん)」はその1階に店を構え、冷さんはその中で日々接客に精を出している。
本名は「韓冷雪」。名前とは裏腹に、サービスには熱がある。
「いつもはっきり大きな声で接客しています」といい、元気の良い接客が好評だ。
まっすぐな思い
上海にやってきたのは、高校の夏休みのとき。
親戚のおばさんの家に遊びに来ていたが、上海の雰囲気が気に入り、
そのまま学校を中退して居ついてしまった。
「お父さんは私に大学に行って欲しかったみただけど、自分の人生は私が決めるものだから」
と、上海で働くことを決意した。
そんなまっすぐな思いが仕事の質にも反映する。
日本料理店で働き始めてから独学で学んだという日本語も、かなりのレベルに達した。
常連さんとは、積極的に日本語でコミュニケーションを取るそうだ。
黒ゴマを使った店の人気メニュー「黒い竜田揚げ」(50元)の説明も、日本語でできる。
普通の女の子
上海で接客の仕事を続けて、もう4年になる。
将来は「お金を稼いで、もっともっとおしゃれがしたい。
憧れの韓流スターに会いに、韓国にも行きたいな」と語る冷さん。
普通の女の子らしい元気さに引き寄せられ、今日も多くのお客さんがやってくる。
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~上海ジャピオン8月20日号より