珍しいロバ肉を食す
「天上龍肉、地上驢肉(天には龍の肉が、地上にはロバの肉がある)」。中国にはこういう表現があり、ロバ肉を栄養価の高いものとして扱っている。
ロバ肉は主に魯菜(山東料理)に分類されるが、貴州省でも食される。ロバ肉は臭みが少なく、牛肉に似たしっかりした味わい。「貴州五香驢肉」は、ロバ肉を香辛料、陳皮・草果、醤油、氷砂糖などで煮詰めたら完成で、冷やして前菜として食べる。
この料理が生まれたのは1800年前後の清代。当時はロバ肉料理の発祥とされる山東省から北の河北省へと走る郵便の主要道路があった。ある兄弟が郵便でロバを引いていた時、ロバがケガをし、治る見込みがないことから、その兄弟はロバを食肉として解体。その後ロバ肉を煮て、沿道の宿舎に売り、多くの配達人がそれを食べたところ、あまりのおいしさにたちまち話題になった。
日本では滅多に食べられない珍味を、上海にいるうちに一度試してみよう。
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店名 黔香閣(チィエンシィアングェ) 大上海時代広場店
住所 淮海中路99号大上海時代広場6階
TEL 6391-1779
営業時間 11時~14時半、17時~21時半
席数 約100席
予算 約100元~
エリア 大世界
~上海ジャピオン2019年8月23日発行号