めし屋のアイドル 第20回 Y’s table

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若女将のような空気感

 上海で一番高いビルと言えば「上海環球金融中心」。
その地下2階に広がるのが、中華からイタリアン、焼肉、バーなど
11店舗の異なるジャンルの飲食店を総合プロデュースする「Y’s table(ワイズテーブル)」だ。
 その一角に、ピンピンさんの働く寿司店「Sushi An」はカウンターを構える。
木目の美しいカウンターの前には、鮮度の保たれた食材が並び、食欲をそそる。
その中でピンピンさんは和服を着こなし、若女将のような空気をまとって接客している。

美味しいものの価値

 「Sushi An」では、素材は長崎から仕入れたマグロやカンパチなど、上海で手に入るほぼ最上のものを使用。
「うちのお寿司はほかよりちょっと高いけど、お客さんは『本当に美味しい』と言ってくれます」とピンピンさん。
 中トロの寿司を一口味わうと口の中でシャリがほぐれ、脂の乗った中トロのうまみが味覚を刺激する。
8貫180元は決して高くないと感じるだろう。

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出過ぎないサービス

 本格的な寿司の味わいを一層豊かなものにしてくれるのが、ピンピンさんの過不足ないサービス。
客の使う小皿を見て、醤油が切れそうになったらそっと醤油の容器を近づける。
お客さんの会話が途切れたときには、「様子を見ながらちょっと話しかけます」。
 細やかな気配りと親しみやすい笑顔が、今日もお客さんを喜ばせている。

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~上海ジャピオン5月28日号より

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