考える男マートンと哲学の小部屋(トイレ)~錦江迪生商厦

百貨店への付き添い
私は考える男マートン。
今日は長楽路にある百貨店へ、
友人夫婦の付き添いでやって来た。
店内は高級ブランドショップが多く出店し、
ラグジュアリーな雰囲気だ。
…しかし、あの2人、
やたら時間がかかっとるな。
自分が興味のない買い物に
付き合わねばならぬことは、
最も苦痛なことの1つである。
…気分転換に、
小部屋(トイレ)に行くとするか。

金のエンゼルと景品
パステルカラーのガラス戸が用いられ、
明るい印象を与える空間だ。
各個室の間には黄金のオブジェが
1つずつ飾られている。
…ふむ、翼がある、
これはエンジェルを表しているのだろうか。
ん? 黄金のエンジェル?
…金のエンゼル
…森永製菓の「チョコボール」で、
当てるとおもちゃのカンヅメがもらえる、
あのクジのことか!
このカンヅメの中身は非公開で
…待てよ、
一般的に小部屋(トイレ)とは、
個人的なシークレットゾーンとも言える。
これは、
金のエンゼルと景品の関係と
同じではないだろうか。
つまり、小部屋(トイレ)とは、
黄金のオブジェを発見した人への
プレゼントなのだ!
小部屋(トイレ)を景品にするとは、
なんと斬新な哲学的アイディア、感動した!
ありがとう、
いい小部屋(トイレ)であった。

~上海ジャピオン2012年8月10日号

最新号のデジタル版はこちらから




PAGE TOP