哲学のための瞑想
私は考える男マートン。
最近、哲学を極めるために瞑想に挑戦中だ。
何も考えず、
ニュートラルな状態を目指すのだが、難しい。
考えまいとすればするほど、哲学してしまう。
スランプに陥りそうになったので、
気分転換に思南路の日本料理店へ昼飯を食べに来た。
店内は縦に長く、
内装はスタイリッシュにまとめられている。
かつ丼もなかなか美味い。
…腹が膨れたら、行く場所は1つだな。
さあ、小部屋(トイレ)へ行くぞ!
上の暖気と下の冷気
倉庫を改造したような、
黒塗りの素っ気ない個室だ。
しかしよく見ると、
壁の一部分に模様が入っているなど、
さりげない演出が見られる。
また、照明の豆電球や、
天井に設置されたシーリングファンなど、
レトロで独特の雰囲気が趣深い。
シーリングファンと言えば、
羽根を回転させ、
上に溜まった暖かい空気と下の冷たい空気をかき混ぜ、
温度ムラをなくす装置だが…!?
…冷たい空気は〝冷静〟、
暖かい空気は〝情熱〟と置き換えると、
この装置が創り出すものは…冷静と情熱の間!?
つまり人にとって
1番ニュートラルな状態を創り出す空間が
小部屋(トイレ)だということか。
そうと分かれば早速瞑想だ。
ありがとう、
いい小部屋(トイレ)であった。
~上海ジャピオン2012年8月17日号