めざすのは〝楽しい〟マジック
山下さんの紹介で伺ったのは、手品が得意な田中さん。友人や同僚たちの不思議そうな表情を見るのが楽しみと話す。
言葉はいらない!
マジックは世界共通
クロスの端をつまみ、念じるとテーブルが空中にふわり! シルクのハンカチがイチゴに早変わりし、なんの変哲もないバッグからは白い鳩が…。
そんな見事なマジックを披露するのは田中年一さん。4年程前、日本にいた頃に雑貨店で手品の道具を見つけたのをきっかけに始めたマジックは、今では大切な「コミュニケーションツール」。友人との集まりをはじめ、宴席や結婚式の余興にと大活躍している。
「言葉なしで楽しめるのがマジックのいいところ。留学していた頃、パーティで学生仲間に見せて盛りあがったり、レストランで隣り合わせた中国人に大うけだったり」
会社の催しで2000人ほどの前でマジックを披露したときには、国籍、年齢を問わず大好評で、以後、「魔術師」の愛称がつけられたという。
さまざまなマジックの道具を購入し、時間をみつけては練習を積む一方、ウェブサイトや書籍で見せ方やネタの組み合わせ方なども研究する田中さん。現在のレパートリーは80種類ほどもあり、その中で簡単にできる5種類ほどの道具を、常に鞄に入れて携帯している。
(右写真)会社の年末パーティでマジックを披露
〝おもしろい〟が一番
笑いを誘うマジックを
カードやリングなど小物を使うものやテーブルが浮くような大掛かりなマジックなど、たくさんのレパートリーの中で、田中さんがもっとも好きなのは〝おもしろい〟マジック。
「『どうして?』と種にばかり関心が向くよりも、見た人が楽しい気分になってくれる方がうれしい」と言う田中さん。
突然、耳が大きくなったり、ぬいぐるみのアライグマが動き出したり。笑いを誘うマジックを身につけ、これからもたくさんの人を楽しませたいと話す。
約150点ほど所有するマジック道具の一部
”魔術師“田中年一さん
⇒NEXT WEEK
中国茶道をたしなみ
鉄観音茶の花のような
香りを愛好する服部さん
~上海ジャピオン9月12日発行号より