考える男マートンと哲学の小部屋(トイレ)~上海国際サーキット

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子守りマートン

私は考える男マートン。今日は、車好きな6歳の甥っ子と上海国際サーキットへ来ている。彼は将来F1レーサーになりたいそうで、色々と質問してくるのだが、私は免許すら持っておらず、車に関してはさっぱりだ。ふがいない叔父を許してくれ…ん? おしっこ行きたい? よしよし、じゃあ小部屋(トイレ)へ向かおう。

夢をかなえる哲学

ほお、壁にはレンガが敷き詰められ、ヨーロッパ風の照明が設置されている。なかなか洒落たデザインだな。デザインと言えば、このサーキット場は、ドイツの建築家ヘルマン・ティルケによるものだ。彼は安全性を重視したデザインで有名だが、ここ20年ほどは、F1で使われる主要なサーキット場をほぼ独占的に手掛けていることもあり、面白みがないとの声も聞かれる。

…その実、彼はF1の商業権を掌握し、その支配者と称されるバーニー・エクレストンの娘婿であるため、身内のコネで優先的に仕事を任されているとの噂もある。ん? 待てよ、そうすると、レースの世界もコネが重要ということに…。よし、甥にはまず何よりも、女性を魅了する男になれとアドバイスしてやろう。ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。

~上海ジャピオン2013年11月22日号

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