3月12日、上海博物館にて「中日書法珍品展」が開幕した。今回の見どころは、現存する王義之唯一の墨跡といわれる「喪乱帖」。その他、物故作家の書道作品101点が展示されている。
王義之の「喪乱帖」は、展示品の中でも最大の掛け軸作品で、62文字8行におよぶ。1000年を経た作品だが、字体も明晰で当時のままの状態を維持している。同作品は唐の時代に日本に伝わり、以後日本の宮内庁に保管されていたもの。東京博物館の西岡副館長は、「約1000年もの間、日本を離れたことはなく、一般に公開されたことはわずか1、2回のみ。今回上海にて披露されることは、中国文化の恩恵である」と述べた。
中国書家の作品の他に、日本書家の作品26点も展示される。(3月13日)
~上海ジャピオン2006年3月17日発行号より