復旦大学毒殺事件2審開廷 憎むのは容疑者の男のみ

 昨年4月、上海市徐匯区の復旦大学楓林校区の学生寮で、ルームメイトの男子大学院生を毒殺した件で罪に問われていた男の二審が、12月8日(月)10時、市高級人民法院で開廷した。

 男は昨年3月31日(日)、講義で使用した劇薬「ニトロソジメチルアミン」の残りを、寮寝室内のウォーターサーバーに混入。翌日水を飲んだルームメイトが意識不明で病院へ搬送され、12日(金)に死亡した。一審で男は、犯行について「エイプリル・フールのいたずら」と、殺人の意思がなかったことを主張。しかしながら裁判長は故意殺人罪を認め、政治的権利の終身剥奪と、死刑判決を言い渡した。

二審では被害者の死因が焦点となっており、法医学鑑定では突発性B型肝炎による諸器官の壊死によるものとされた。さらに一審で被害者の尿から劇薬が検出されたと報告されたが、別機関の検査では検出されなかったこともわかった。

これに対し、原告側は被害者がこれまでB型肝炎を患っていた事実がないうえ、薬物中毒の物証があるとした。なお判決日は未定。(12月8日)

~上海ジャピオン2014年12月12日号

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