1.超ヴィンテージ茶
雲南省はプーアル茶の代表的な産地なんだ。プーアル茶は、麹カビを用いて茶葉を発酵させて製造するお茶。普通の茶葉タイプもあれば、発酵させる前に平べったいお餅型や、お碗型に固めたりした、固形タイプもある。コレステロールを下げる効果があり、健康茶としても人気が高いんだ。
プーアル茶は、寝かせておくことで味がまろやかになり、古くなるほど価値が上がるんだよ。数十年経てば、立派なヴィンテージもの。新茶の頃は数元で取引されていたものが、20~30年も経つと、500グラムで数万元、数十万元で売られていたりするんだ。
現存する最古のプーアル茶は、現在北京の故宮博物館に収蔵されている「金瓜貢茶」。18世紀、清代の皇帝への献上茶として作られていたんだ。製造から既に200年以上経っている、超ヴィンテージ茶だよ。
2.内助の功ビーフン
雲南名物として有名な「過橋米線」。店で注文すると、土鍋に入った熱々のスープと、別のお碗に入った麺、それから小皿に入った生の海鮮・肉などの色んな具が運ばれてくるんだ。スープの温度は170度もあって、ここに麺と生の具を入れるとすぐに煮えるほど熱いんだよ。
麺はスープと別々に運ばれるからすぐには伸びず、スープは表面に鶏の油が厚く張り、ちょっとやそっとじゃ熱を逃さない。これは昔、 川の小島で科挙の試験勉強をしていた旦那さんのために、橋を渡って届けるまでに夜食が冷めてしまわぬようにと、賢い奥さんが考えた料理だと言われているんだ。「過橋(橋を渡る)」という名前はこから来たんだよ。
3.世界一可愛い文字
ふたりの人間が手をつないでいる、小学生の落書きのような可愛らしい絵。これは「トンパ文字」で「恋人」を表すんだ。「トンパ文字」とは、雲南省麗江に住むナシ族が1000年以上前から今も使い続ける象形文字で、丸と線だけで描かれる。
このトンパ文字は、世界でたったひとつ現在も生き続ける象形文字。甲骨文字やヒエログリフ文字よりも絵的な要素が強いから、私達がぱっと見ただけで意味がわかる文字もあるよ。文字の数は全部で1400字ほど。でも、これを駆使して表現できる語彙はとても豊富で、細やかな感情や複雑な現象のほか、詩を書くことだってできるんだ。
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雲南省ってどんなとこ?
多種多様な少数民族が生み出した文化や、豊富な自然資源に恵まれている。省都の昆明は、一年中快適な気候で「春城」と呼ばれる。
【人口】4,450.4万人
【面積】39.4万km2
【省都】昆明
【民族の割合】漢族66.6% その他民族33.4%
【平均寿命】65.49歳
【都市部平均年収】9,265.9元(約138,988.5円)
【農村部平均年収】2041.79元(約30,628.5円)
■次回予告■湖南省
①湖南省の「臭豆腐」は何色?
②長沙で発見された驚異のミイラって何?
③湖南西部「鳳凰」独特の家を建てる工夫って?
~上海ジャピオン3月2日発行号より