武威の3大名物を食らう
オレはウルフ、ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。
甘粛省はマジで広い。結構走ったけど、地図で見るとまだ真ん中ぐらい、武威市を走ってるところだって気づいて愕然としたよ。中国デカすぎだろ!
ここはかつて、「涼州」って呼ばれてたんだ。『三国志』に登場する武将・馬超(ばちょう)の出身地でもある。
この広大な砂漠が広がる中を、馬で駆けてたのかな…三国ロマン!
代表的な観光地は「雷台廟」だ。漢代の墓所で、発掘されると同時に数十対の青銅製の馬の像「銅奔馬」が見つかったんだ。青銅製とはいえ、馬がズラ~ッと並ぶ様子はマジ圧巻モノだぜ。
よし、先に進む前に腹ごしらえだ。武威市の3大名物「涼州行麺」、「腊肉(燻製肉)」、「氷糖圓棗茯茶(ナツメ入り黒茶)」を押さえとかなくちゃ。
マルコ・ポーロ来訪の地
出発して150㌔余り、もうすぐ張掖市。ここは「東方見聞録」を書いたマルコ・ポーロも来たんだって。…何しに来たのかはどこにも書いてないな。
すっかり暗くなっちまった。古代シルクロードの要衝で、名所旧跡が点在してるってガイドブックに書いてたけど、こう暗いとよく見えないな。
地元のおじさんによれば、〝東洋のグランドキャニオン〟って呼ばれる「張掖丹霞地貌」は見ないと損だってさ。
砂岩や礫岩が隆起してできた絶壁のような地層がむき出しの地形なんだって。
色の違う様々な地層を見るなら、夕暮れ時が一番キレイって、熱弁されちった。ここは明日のお楽しみとして、先に宿探しだ。
甘粛省もいよいよ大詰めだな。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2015年4月17日発行号