ゴーイング☆ハイウェイ~国道320号④

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水滸伝に登場する山

オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。江西省に入って2日目、これまでも数多くの自然を見てきたけど、オレの中ではナンバー3にランクインするほどキレイな場所だ。もうすぐ3月、寒さのピークは越えたから走りやすくなったぜ。

江西省中部に位置する鷹潭市に到着。まずは中国歴史小説「水滸伝」の中で描かれた名山、龍虎山を見に行かないと。この山は「丹霞(たんか)地形」と言って、中国南部に多く見られる切り立った断崖がすごくて、赤い堆積岩が突き出した地形をしているんだ。うへ~、ザ・絶壁だ…。これぞまさしく「見上げる」という動詞がピッタリ、首が疲れるほどの急角度だな。

さあ、メシだメシ。まずは特産の「貴渓捺菜」から。干した野菜を、塩や唐辛子、ニンニクなどで漬けた前菜…うん、ピリッとした味付けで、白米がほしくなるな。おばちゃんご飯もちょうだい!それと干しナス「余江茄子」も頼んでっと、なんだかヘルシーな昼食になったな(笑)。

 江西省の方言に困惑

さらに西へと進んで、余江県に突入だ。ここ江西省では方言「赣(がん)語」が話されているんだ。中国七大方言に数えられていて、その話者は世界で38番目に多いんだって。声調は7つあるらしい…標準語の4つでも苦労しているのに、その倍近くの数とか、絶対聞き分けられないぜ。

この県一帯は信江って河が流れているんだけど、夕日が反映していてキレイだな。ここからもっと北に行くと、中国で最大級の淡水湖「鄱(は)陽湖」があるから、行ってみたかったな…。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!

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~上海ジャピオン2017年2月24日発行号

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