チャンショウミエン
長寿面
~陝西省西安市~
?長寿麺を食べて末永く元気に
誕生日はケーキより麺!?
古くから伝わる長寿祈願
中国の伝統的習慣では、
誕生日を祝う時にはケーキではなくこの長寿麺を食べるのが一般的だ。
その名の通り長寿を祈願して食べるもので、
誕生日以外に年越しや各種お祝い事の際にも食べられる。
では、なぜ長寿を祈願して麺を食べるようになったのか?
その由来については、
都が長安(今の西安)に置かれていた起元前の前漢時代にまで遡る必要がある。
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秦の始皇帝陵の一部として、世界遺産にも登録されている兵馬俑
ある日、時の第7代皇帝である武帝が、
大臣たちと雑談していたところ、ふと人の寿命についての話題になった。
すると人相学に精通していた武帝が、
「人相学の本に〝鼻下一寸(約3㌢)寿命百年〟とあるが真と思うか」と尋ねた。
すると、機知に富み笑いの神様とも呼ばれる東方朔が、こう答えた。
「伝説によると彭祖という仙人は800年生きたそうです。
人相学の話が事実ならば、彼の鼻の下は8寸(約24㌢)ということになりますが、
どこにそんな長い顔の男がいましょうか。
顔の長さと鼻の下の長さは無関係に違いありません」。
見事な切り替えしに真偽の程はうやむやになったが、
どちらにしても鼻の下を長くすることはできない。
そこで、中国語で顔を意味する「面」には〝麺〟の意味もあるので、
麺を食べて長寿を祈願しよう、ということになったのだ。
その後、誕生日には麺を食べるという行為が習慣化し、
現在まで受け継がれるのだった。
長寿麺は地域によっては長さの規定があり、
食べる時は噛み切らないようにしなければならない。
今年の誕生日は、中国の伝統習慣に倣って長寿麺を食べてみても良いだろう。
【アクセス】
①上海浦東空港から西安咸陽空港まで、飛行機で約2時間半
②上海駅から西安駅まで空調特別快速で約14時間~、硬座182元~
~上海ジャピオン1月8日号より