薬膳中華でカラダ健康

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日本人の国民病「高血圧」
ハスの葉で塩分を追い出す

 日本人の4人に1人が高血圧といわれる昨今。
その第一の原因は、食生活にあるとされる。
血圧が高くても、このグルメシーズン〝秋〟に我慢をする方が身体に毒! 
というわけで、古川先生に、高血圧に有効なおいしい薬膳料理を聞いてみた。
 まずは、「荷葉瑶柱糯米鶏(もち米のハスの葉包み)」。
もち米の中には、ホタテや鶏肉などが入っていて具だくさん。
ハスの葉の香りがたっぷり染み込み、モチモチ感も満点だ。
「中医学でハスの葉は、利尿作用に優れる生薬です。
高血圧の原因となる塩分を、外に排出してくれるので良いですよ」
と、中医学の視点から解説する。
 ご飯物の次はおかず系が欲しいとこ。
「ならば、大根を使った『XO醤炒蘿荀?(大根餅のXO醤炒め)』はどうですか?」
と紹介されたのは、まさかの揚げ物。
カリカリとモチモチを同時に味わえ、その食感がたまらない。
とはいえ、よく見かける大根料理だが…。
「日常食べている食材も、中医学理論に基づいて調理すれば、薬膳料理になるんです。
大根はドロドロの血液をサラサラに変える力があるので、血液の流れが良くなり血圧が下がるんです」
と、先生は熱弁を振るってくれた。
 お腹も膨れたら、最後はやっぱりデザートで締めたいもの。
先生が選んだのは、「香芋緑豆沙(里芋入り緑豆のおしるこ)」。
「『緑豆』は、身体を冷やすとされる〝陰〟に属する食材で、
肝臓に熱がこもるとなりやすい高血圧の改善に適してるんです」と先生。
濃厚で滑らかなスープ状のデザートは、ほのかに甘く、お口直しに言うことない!
 高血圧は遺伝もあるが、食生活次第で防げるそう。
薬膳料理を試してみる価値大だ。

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日本人女性が悩む冷え性
「温」食材で身体ホットに

 日本人女性の7割が「冷え性」といわれるほど、女性に多く見られるこの症状。
冬の到来を前になんとかしないと、秋のグルメもおちおち味わえない! 
そう願う人のために、ピッタリの薬膳料理があるのだ。
 最初に先生が紹介するのは、「巧蒸蒸四宝(温野菜のせいろ蒸し)」。
紅イモ・トウモロコシ・サトイモ・カボチャを蒸したシンプルな料理だ。
「中医学では、食材はその性質によって『寒・涼・平・熱・温』に分かれます。
この料理に使われているのは全て、身体を温めるとされる『温』に属する食材。
冷え症を改善するにはもってこいです」と、中医学的トリビアを交えながら、選んだ理由を説明する。
 野菜・穀物だけでなく肉も食べ、バランスの良い食事をとることが冷え性改善に有効だ。
肉料理を味わうならば、何が良いだろうと悩む。
すると先生は、「陳皮牛肉球(みかんの皮入りの肉だんご)」を大推薦。
肉だんごの表面は肉汁で照り輝き、ほのかに香るマーマレードのような香りが食欲をそそる。
「この香りの正体は、『陳皮(チンピ)』と呼ばれる干したみかんの皮。
これも『温』に属する生薬なんです」と先生。
冷え症に悩むなら、「温」に属する食材を積極的に取ればよさそうだ。
 また先生は、「さらに『陳皮紅豆沙(みかんの皮入りのあずきのおしるこ)』を食べると効果2倍です」とし、
「中医学で『あずき』は、血を増やし、血行を促進させる食材です。
つまり、取り入れた熱を全身に運ぶ役割を果たしてくれるんです」と、熱く語るのだった。
 先生曰く、冷え症が改善すると生理痛も緩和するそう。
両方の症状を抱える女性は、「温」食材を身体に取り入れよう!

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5人に1人が悩む不眠症
恐龍の骨入りスープで改善

 秋の夜長。過ごしやすい夜に寝付けない…
そんな不眠症に悩んでいる日本人の割合は、5人に1人といわれる。
その主な原因は、悩みやストレスが挙げられる。
治療法も、薬物治療やカウンセリングなど数あれど、これも薬膳料理でおいしく解決できれば言うことなしだ。
そこで先生に、不眠症解決の糸口になる薬膳料理を聞いた。
 「それには、『木瓜龍骨蜜棗?生魚(龍骨のスープ)』がオススメですね」と即答。
〝龍の骨〟とは、聞くからに効果ありそうだ。
「『龍骨』は、ズバリ恐龍(巨大動物)の骨の化石です。
鎮静作用があるため、イライラや、極度の緊張、ストレスなどを解消するのに有効なんです」とのこと。
気になるスープのお味は、意外にも苦味ゼロ。
濃厚なスープにパパイヤの甘さがプラスされ、まろやかな仕上がりになっている。
 恐竜パワー(?)をもらえるこのスープだけでも、不眠症が十分改善しそうだが、さらに教えてもらうことに。
お次は「龍眼釦大棗(龍眼とナツメのご飯)」。
「『龍眼』と『ナツメ』の2種類の生薬が使われ、
いずれも緊張を緩和する『甘(甘味)』に属する食材なので症状改善に有効」なのだという。
もち米に龍眼とナツメの甘さが染み込み、おやつ感覚でも食べられる。
 2つの〝龍〟料理を味わったら、最後にデザートでダメ押しを。
「ハスの実が使われている『氷糖蓮子燉雪哈(ハスの実のデザート)』がイチオシです。
中医学では、イライラすると、心臓や胃に熱が溜まるといわれるのですが、
ハスの実は、その熱を取る『苦(苦味)』に属す食材のため、効果を発揮するんです」と、力を込める。
 これらはうつ病にも効果的という。
ストレスの多い海外生活だけに、是非とも覚えておこう。

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現代人をむしばむ疲労
疲労回復には黒い食材が◎

 現代生活とは、切っても切り離せない「疲労」。
その疲労が回復しない理由は、睡眠不足、栄養不足、内臓が疲れているなど、人それぞれ。
古川先生曰く、そんな症状も、薬膳料理で改善できるそう。
というわけで、疲労回復に有効な3品を聞いた。
 まず初めは、「鮮人参紅棗?烏鶏湯(薬用ニンジンとウコッケイのスープ)」。
「中医学では、疲労は気が滞っている『気滞』の状態を指します。
このスープに入っている、薬用ニンジンは、その気を補い、滞った気を流すのに適しており、
疲労回復にはもってこい。
さらにベースのウコッケイには滋養強壮作用があるため、効果は百人力ですよ」と、
先生から頼もしい言葉が飛び出した。
ウコッケイのスープは、さっぱりとしつつもコクがあり、滋味豊かな味わいだ。
 他にも、精力がつくであろう肉料理が気になるところ。
そんな雰囲気を察したのか、先生が次に選んだのは「蒜香蒸牛?(サーロインのニンニク蒸し)」。
柔らかなサーロインに染み込んだニンニクの風味が、食欲を掻き立てる。
「こちらは肉より、ニンニクの作用に期待です。
中医学でニンニクは、血行を改善する力があるとされ、血の巡りが悪くなっている疲労の場合に効きますね」
と話す。
 最後は、ゴマだんごのデザートで締め。
甘い黒ゴマのタレがモチモチの餅に包まれ、万人ウケ必至の一品だ。
「中医学の世界では、疲労が重なると、
生命のエネルギーを司っている腎臓の機能が低下すると考えられています。
それを補うのに良いのが、黒ゴマなどの黒い食材。もちろん黒豆や黒きくらげも有効です」と教えてくれた。
 疲れは万病の元。ちょっとでも疲れを感じたら、疲労回復に薬膳料理を食べに行こう。

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~上海ジャピオン10月15日号より

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