上海で活躍する学生団体
とりわけ、「ビジネスチャンス」が叫ばれる上海だが、学生たちにも、自分を高めるチャンスがあちこちに転がっている。今回は様々な形で活発に活動する学生団体を紹介!
RINKOKU
企業経営者に直撃取材! ビジネスから隣国を知る
海を隔てた隣国・中国のことをもっとよく知りたい。せっかく商業都市・上海にいるのだから、ビジネスの視点から理解を深めることはできないだろうか―――。
2005年9月、そんな想いの学生たちがひとつになり、発足したのが「RINKOKU」だ。上海の企業経営者にインタビューをして、その内容をまとめたメールマガジンを週刊で発行している。これまでに取材した企業は、朝日ビール、旭化成、パソナ上海など約50社に上る。
現在のメンバーは18歳~22歳の学生12人。将来、自分で起業することを考え、トップの考え方を学びたいという人も多い。何よりメンバーに共通するのが、「自分を磨きたい!」という熱い気持ちと、「情報を発信する立場」としての強い責任感を持っている点だ。
取材ともなれば、スーツを着てネクタイを締め、手にはテープレコーダーを持って訪問する。取材先は「今注目を集める熱い企業はどこか?」が基準になるが、その根底にあるのは、就職活動を控えたメンバーたちの「その企業が知りたい」という純粋な気持ち。だからこそ、取材には熱が入り、それは鋭い切り口になって文章に表れる。
「色んな方に出会い、色んな考え方に触れると、その都度刺激を受けますし、自分の視野も広がります。それと、就職活動を前に、企業経営者の方と面識を持てるというのも大きなメリットですね」そう話すのは、現在「RINKOKU」の代表を務める藤岡耕三さん。実際、彼は取材先のひとつでインターンをすることになり、今ビジネスキャリアを積んでいる最中だ。
今後の「RINKOKU」の目標については、こう話す。「高い意識を持って上海に来た学生を惹きつける団体であること。そして、そのメンバーひとりひとりが『日中最強の学生』になることです」
RINKOKU
【創立】2005年9月
【メンバー数】12人
【TEL】137-0166-5014
【URL】www.rinkoku.com
【定期活動日】毎週土曜日の午前
【主な活動】週刊でメルマガを発行。内容は上海の企業経営者に直撃インタビュー。
【学生へのメッセージ】「物事に情熱をもって取り組める人を歓迎します。RINKOKUはそれを体現できる場所です」
学生生活は自分が変える
freebird
日中を股にかけた 表現と交流の場を提供
日中の学生が、興味関心を自由に表現し、分かち合える場を作ること。それをテーマに活動しているのが、2005年2月に発足した日中交流団体「freebird」だ。
これまでの大きな活動のひとつが、2006年夏の「チャイナトリップ」開催。これは、日本の学生15人を上海に呼び、復旦大学の学生15人と計30名で6日間の合宿を行うものだ。合宿では、午前に経済やアニメなど様々な話題での討論、午後は企業訪問を実施。夜は卓球大会などで汗を流した。
また、合宿で学生が学んだことを発表する場として、「summerbird」と題したイベントを、香港広場のクラブ「ROJAM」にて敢行。会場には市内の学生約800人が集まった。
「2007年夏には、『ジャパントリップ』の開催を計画しています。その準備がちょうど3月から本格的に動き出したところです」と、代表の刈田直也さん。今度の合宿地は日本。現在は、日本のスタッフと連絡を取りながら、日中の学生が楽しめる企画作りや各種手配を進めている。
日中の枠を超えて、ひとつのイベントを作り上げる喜び、その中で自然と生まれる友情がここにある。
「freebird」の立ち上げメンバーは3人。
その3人が関東、関西、上海とそれぞれ別々の地で活動し、
今では約100人に上る組織となった。