上海ローカル洋菓子

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 2001年に上海に2店舗をオープンさせて以来、毎年規模を拡大させている「牛?棚」。
現在は、上海市内に150以上の店舗を構える。
実はこの店、上海を中心に展開する、中国最大級の食品グループ・光明食品の傘下。
光明グループは有名な牛乳メーカーを有するためか、
商品は牛乳を使った洋菓子を中心に、ラインナップされている。

お味はいかが?

①?黄金?酪
 その名の通り、黄金色に輝くチーズスフレ的洋菓子。
常温で食べると蒸しパンに近いが、冷やして食べるとスフレになる。
ほんのり甘く、優しい味。
チーズの味は濃厚でないが、物足りなく感じるというわけではなく、手軽にパクパク食べられる。
あまりに手軽なので、食べ過ぎてしまうこと必至。
ダイエット中の人は要注意だ。

②?椰絲球
 椰子の実の歯ごたえが程良く、シャリシャリという音が楽しめるココナッツボール。
しっとりとして、どことなく懐かしい感じがするので、老若男女誰でも気に入るはず。

③?葡萄曲奇
 名前はブドウクッキーだが、その実体は、しっとりとしたプチケーキという方がしっくりくる。
干しぶどうが酸っぱくて、ちょうどいいアクセントになっている。
たまにパサパサしたものもあるのは、ご愛嬌?

④?意大利酥餅
 これまた、名前と実体とが異なる洋菓子。
パイではなく、口の中でとろけるクッキーに近い。
中にアワのような黄色い雑穀の粒が入っており、そのプチプチ感が楽しめる。
チョコチップが乗せられているがゆえに、〝イタリア〟という名前がつけられているのかどうかは不明。

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 南京西路にて、創業76年を誇るクラシックホテル・国際飯店。
そのホテルに付属するスイーツショップが、国際飯店西餅屋だ。
ホテル西側の黄河路にある店舗は、清潔感に溢れ、店員もキビキビしており、
さすがホテル付属店だと納得できる。

お味はいかが?

①?蝴蝶酥
 
直径12㌢はあろうかという、巨大な蝶々型のパイ。
同タイプのお菓子の中では「上海一美味しい」とも称され、一気に10袋以上買う人も少なくない。
袋を開くやいなや、香ばしい匂いが顔をぶつ。
サクっとしたそのパイ生地は、噛めば噛むほどバターとザラメの甘味が口の中に広がり、
租界時代の甘美な想いに浸れることだろう。

②?酒醉蛋?
 食べ始めてしばらくすると、上品な生クリームから、お酒の味が滲みでてくるケーキ。
ビターでサクサクの生地に挟まれたスポンジは、程よくフカフカ。
国際飯店のベッドに寝転んでいる気分になれる、そんなケーキだ。

③?布丁蛋?
 プリンケーキという名を持つ、一種のマフィン。
2つに割ると、卵の甘い香りがプーンと漂う。
いたってシンプルな味だが、歯ごたえ、バターや牛乳のバランスなど、どれをとっても合格点。
突出したものがなく、自己主張しないその奥ゆかしさは、まさに主役を引き立てる名脇役。
コーヒーや紅茶を主役にできる洋菓子といえる。

④?杏仁酥
 これまた直径13㌢と迫力ある、アーモンドクッキー。
濃厚なニュージーランドバターが、強烈な存在感を示す。
存在感がありすぎて、アーモンドの味を消してしまうのが玉に瑕。

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 1936年に創業した上海哈爾濱食品廠。
93年には、中国商務省が認定する老舗ブランドの称号「中華老字号」を獲得している。
淮海中路と思南路の交差点近くに構えた1号店をはじめ、店舗の半数近くを盧湾区で展開する。

お味はいかが?

①?杏仁排
 
3~4層に重なった薄切りのアーモンドが、濃厚なバターと絶妙に絡み合ったパイ。
パイと言ってもサクサクっとした感じではなく、しっかりとした歯ごたえがある。
かといって、上のアーモンド部分は、少し歯にくっつくヌガー風になっている。

②?西番尼
 何層にも分かれたケーキの間に、ピーナッツバタークリームなどを加え、
表面にチョコレートを施した中国版バームクーヘン。
食べ進めると砂糖の塊にぶち当たり、シャキシャキという音を立てる。
子どものころ食べた駄菓子的だ。
表面のチョコレートは甘さ控えめで、単体で食べたくなるおいしさがある。

③?椰絲貝
 貝がらの形を模した、ココナッツクッキー。
かぶりつくとココナッツの味がどっと押し寄せ、気分は一気に海南島のビーチだ。
碧い海と広い空に想いを馳せながら味わえば、
口の中で余韻たっぷりに残る心地良いココナッツの甘さが、より一層楽しめるだろう。

④?日式西餅
 日本式クッキーとはこれいかに? 
と思いつつ食べると、たしかに日本のクッキーと同様、香ばしいバター風味とサクサクした食感がある。
真ん中のピーナッツも甘さ控えめで、どこまでも日本的だ。
ハズレのない、安心して購入できる洋菓子といえる。

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 1927年より、フランスの伝統的なパンを販売していた旧・徳興坊。
現在の徳興坊は、その伝統を受け継ごうと、
フランスより帰国した旧・徳興坊のオーナーの子孫が2003年に新たに開店したものだ。
各店舗には、フランスの伝統製法で作られたお菓子が並ぶ。

お味はいかが?

①?法国小餅
 
ちょっと無骨な形状のフランス式(?)どら焼き。
パクつくと、生クリームの中に隠れていたパイナップルが飛び出す。
少しあとに残るクリームのクドさをパイナップルが抑え、
サッパリ感を与えるというこのサプライズには思わず、トレビア~ンと叫びたくなるだろう。

②?菠蘿泡芙
 直径5㌢のミニパフ。
名前にパイナップルという文字が踊るので、
前述の「法国小餅」と同様にパイナップルが入っているかというと、そうではない。
形状がパイナップルに似ていることから付けられた名前だ。
一見硬そうな外見だが、皮は柔らかい。
非常に濃厚な生クリームも、大きさが大きさだけに、クドさを感じる前に食べ終わる。

③?焦糖牛軋
 見るからにパンチのありそうな中国的ブラウニー。
一口食べるや否や、見た目と違って柔らかくねっとりした食感に戸惑い、
見た目と同様のヘビーなチョコにギブアップ寸前に。
表面に乗るクルミがアクセントかと思いきや、本当にアクセントとなる食材は、中にあるレーズン。
チョコの甘さに食べ疲れたときに、助け舟を出してくれる。

④?氷片
 氷のカケラとはなんぞや? というところだが、それはゴマを比喩したもの。
匂いは少々油っぽいが、健康的なゴマの甘さを味わえるクッキーだ。

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 前述の「徳興坊」がフランス式ならば、コチラはイギリス仕込みの生クリームスイーツを提供する。
イギリス在住の華僑が、老上海のスイーツを懐かしみ、作り上げた洋菓子店だ。
生クリームと伝統的な手作り製法にこだわる。

お味はいかが?

①???油
 生クリーム以外何もない、徹底的にクリームにこだわったスイーツ。
フワフワした雲のようなクリームが、口の中ですぐに溶け、甘さがサーっと引いていく感覚が楽しい。
店の英語名「ルビー」にちなんだ、サクランボの飾り付けも◎。

②?酥皮巻蛋?
 外はサクサクのクロワッサンの皮、中はフカフカの蒸しパンといった感じのロールケーキ。
軽い生クリームと卵の香り漂うスポンジがヤミツキに。

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 「リンゴ園」という名前だが、リンゴを使ったスイーツは見当たらない、ローカル洋菓子店。
市内に50店舗以上展開する。

お味はいかが?

①?法国慕斯巻
 
ムースという名前が付いているが、スポンジロールに巻かれているのは、
中国でメジャーな、肉で作られた佃煮の一種「肉松」。
主役はこの甘じょっぱい「肉松」で、フランス菓子というより、中国菓子というべき?

②?香妃酥
 その名は、清の時代に身体から芳しい香りを漂わせていたとされる、〝香妃〟から付けられた。
事実、ココナッツの甘~い香りを思いっきり放っており、ほんのり甘いクリームと共に、人々を魅了する。

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~上海ジャピオン12月3日号より

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