若者トレンドウォッチング

普段は勉強やお稽古事に忙しい中高生たち。
待ちに待った夏休みを迎えたそんな彼らが遊びに繰り出したのは、「新西宮」や「七浦路」。
ここは、手ごろな値段で買い物が楽しめ、流行に敏感な彼らの心をくすぐるものがいっぱい。
上海ジャピオンでは、連日子どもたちで賑わうこの2大スポットに潜入。
上海の若者の間でどんな遊びが流行っているのかを覗いてみた!

プロのヘアメイクでモデル気分

 メイクショップは、お化粧を始めたばかりの女の子にとって魅力的な場所。その気になるメニューをのぞいてみると、生活化粧、透明化粧、水果化粧、晩宴化粧、舞台化粧、新娘化粧、面談化粧・・・と、なんとなく漢字で意味がわかるからおもしろい。
 若者向けのショッピングモール「新西宮」内にあって、ご夫婦で経営する「美女加工厂」は、メイクを奥さん、ヘアをご主人が担当するメイクショップ。ちょうど来ていた3人組の女の子たちも、「ここで何度もやってもらっているの。今晩は友達の結婚式があるから、特別におしゃれしたくて!」と気合十分。
 ちょっと派手なラメ入りアイシャドウをつけるのが今風だそう。3人は、それぞれの洋服の色にあわせたシャドウをつけてもらって大満足の様子。
 「きれいになって喜ぶお客さんの顔を見るのが一番楽しい」とご夫婦も嬉しそうだ。

メイクのほかにも

 同店には、美容に関する人気メニューが他にもたくさん。今、若い女の子に人気なのが眉のデザインカットに眉のアートメイク、睫毛パーマ、ピアスの穴開けなど。また、リップラインにカラーを入れて形を整え、桜色にする唇アートなんてものも。美に対する女の子の探究心はどこの国も同じだ。

個性派デコ電で人より目立て!

 携帯電話にラインストーンなどでデコレーションを施すデコ電に、今、より個性的なデザインを求める女子中高生らが夢中になっている。
 特にここ「アンディーズ・クラブ」は、質のいいパーツとセンスの良いデザインが人気で、小さな店内はいつも混雑している。気になる料金を店長のNINIさんに聞くと、「片面で300元前後が一般的で、高いもので500元くらいします」と結構高額。「簡単なデザインなら100元くらいでも可能。まずは予算を聞いて、パーツの質や量で調整する」のだとか。
 今の流行りは、花や動物といったパーツでアクセントをつけること。ぐっと派手さが加わって個性が出てくると評判。
 最近では、ペンやコンパクト、口紅、時計、メガネ、デジカメにもデコる子どもが増えているとか。いかに目立つかが今の若者のキーポイントなのだ。

デコ電のほかにも

 デコ電ショップの奥には、チョコレートにデコレーションをするコーナーも。モルドにチョコを流し込み、冷蔵庫で15分ほど冷やし固めた後にチョコペンで文字を書くというもので45元~(約30分)。
 バレンタインはもちろん、彼氏や彼女の誕生日にチョコにメッセージを添えて贈るのがおしゃれなのだ。

エクステンションでロングに変身!

 付け毛を髪につけるだけで簡単にロングヘアになれるヘアエクステンション。取り付け方は、自分の髪と混ぜて編み込んで行く方法と、チップで留める方法の2種類。他に、好きな長さに毛束を並べ、その先にコームをつけて、とりはずしが簡単にできるようにした付け毛もあり、こちらも手軽で人気だ。
 数あるエクステの専門店の中でも今回は、自然な仕上がりに定評のある「YOU酷?身堂」にお邪魔した。
 「中国では今まで髪に悩む人しか付け毛はしていませんでした。でも、最近有名人がつけるようになったのをきっかけに、需要が増えてきたんです」と店長の梁さん。
 同店では髪の色に合わせて毛束を染めてくれる無料のサービスもあり、これがとにかく大人気だとか。「簡単にイメージチェンジが出来る」と若い女性に限らず来店者が多いのもうなずける。

エクステのほかにも

 同店ではエクステだけでなく、ネイルケアも扱っている。マニキュア10元~。付け爪20元~380元。ラインストーンは1~20元/1粒。
 ネイルアートは、特にアクリル樹脂でできた立体3Dアートでゴージャスに仕上げるのが人気だとか。花なら、厚みを1cmくらいまで高くするなど、より大胆になってきている。

タトゥーはファッションの一部




 「うちの客は平均年齢20~25歳で、最近は女性の方が多いね」という「精??身」の陳瑞清店長は、2008年で上海で開催されたタトゥー競技会の黒白腕刺青部門で第2位を獲得した腕前の持ち主。施術場所は、男性の場合は二の腕と足、女性の場合はくるぶしの上や首の後ろ、肩、へそ回りが人気という。
 最初に皮膚を消毒し、筋彫りをしてから色を入れる。
 取材時にちょうどくるぶしの上に花のタトゥーを彫ってもらっていた女の子は、「雑誌で見て、色がきれいでかわいいなと思ったから彫ってみたくなったの。痛いのはがまんできるわ」と、あっけらかん。出来上がったタトゥーを見て大満足の様子だ。

写真加工でオリジナルグッズを




好きな写真を使って、キーホルダーやマグカップなどのオリジナルグッズが作れる店に、若者が詰め掛けている。
 「どんな写真もスキャンできるので、プリクラを使う子もいますよ」とは、その場で制作可能の「随心所意」の黄店長。少し前までは、小さな写真をストラップにして、カバンや携帯にじゃらじゃらぶら下げるのがトレンドだった。今は、好きな男の子の写真をシールにして、交通カードに貼るのが人気。
 そして、夏に一番売れているというのがうちわ。注文していた女の子に聞くと、「コンサートに持って行って振り回すのよ!!」これが最高の自分のアピールになるのだそうだ。

~上海ジャピオン8月1日発行号より

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