名シーンを振り返る 上海ロケたび

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年の差カップルのドタバタ劇

ホテルの買収で世界中を飛び回る大富豪と、上海のとあるホテルで働く敏腕女性シェフが繰り広げる王道のラブコメディー映画。

大富豪の路晋を演じる金城武と女性シェフの顧勝男を演じる周冬雨という、年の差19歳カップルが起こすドタバタ劇に笑いが絶えない。物語の舞台となるホテル「瑰蕾酒店」は、監督が上海中の趣あるホテルを見て回った結果、瑞金賓館が採用されている。また徐匯区にある「武康大楼」で撮影された美しいラストシーンは必見。おいしそうな料理がたくさん出てくる同作を見終わった後、瑞金賓館でディナーをすれば、まるで映画の中に入り込んだ気分になること間違いなしだ。

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離婚からのリスタート

結婚後子どもをもうけ、安泰な生活を手に入れたかに思えた女性が、離婚を機に再び人生の振り出しに戻る…。キレイごとばかりではないアラサー女性の挑戦が大反響を呼んだドラマだ。

上海が舞台の同作は陸家嘴のオフィス街や外灘の風景が頻繁に登場。主人公の羅子君たちがよく通う店として登場した日本料理屋は、店内を居酒屋「平成屋」で、店構えを日本料理店「赤坂うまや静安本店」で撮影し、同作放送後は客が殺到、連日大行列を作るほど人気を博した。そして主人公の息子と、主人公の親友のフィアンセ賀涵が杭州で訪れたというこのレストラン、実は松江区にあるんだとか。ほか作中に出てきた「静安裁判所」や鉄道駅も松江区にある施設を用いている。

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料理人の師弟コンビが話題に

〝大人がする本気の恋愛バトル〟がテーマのドラマ『好先生』。アメリカ帰りのミシュランシェフという主人公、陸遠を孫紅雷が演じる。

イタリアと上海で撮影が行われた同作。物語の舞台が中国の部分はオール上海ロケだったため、何気ないシーンにも見知った上海の風景が使われている。

名シーンとして紹介したいのが、陸遠の弟子、小蔡が陸遠とじゃれ合う場面で、こちらは東湖路で撮影。物語の主軸は陸遠と彼の元カノであるものの、イケメン歌手兼俳優レイ(張芸興)扮するかわいいキャラクター、小蔡は多くの視聴者に愛された。東湖路以外にも華山路や興国路、湖南路など路上で撮られたシーンが盛りだくさん。よ~く見れば、普段何気なく通り過ぎている風景が出てくるかも!?

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現代女性の奮闘を描く

上海市にあるマンション「歓楽頌」22階に住む女性5人の仕事、友情、恋愛を描いたドラマ『歓楽頌』。家庭環境や年齢がバラバラな彼女たちがそれぞれに奮闘する姿は、同年代視聴者の共感を呼んだ。

登場人物の中でも特に人気が高かったのが、劉涛扮する天才キャリアウーマンの安迪と、楊爍演じる大企業の一人息子、包奕凡のカップルだ。作中で包奕凡が「とっておきの秘密の場所」として安迪を連れて行った場所は、楊浦大橋近くにある浦東新区の工場跡地で撮影されたもの。また女性5人が住むマンションの外観は、5号線「莘庄」駅すぐの「好世鹿鳴苑」を採用している。ほかに徐家匯、外灘、上海ディズニーランド…などなど、上海に住んでいる人なら誰もが知っている場所がどんどん登場する。

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メガヒットの青春群像劇

上海の大学に通う1990年代生まれの女子4人の友情や恋愛を描いた『小時代』。新進気鋭の若手中国人作家、郭敬明が初めてメガホンを取った映画は210万人を動員。その後続編が次々と制作され、4シリーズの興行収入が計14億元を超える大ヒット作品となった。

彼女たちが通う大学は、松江区にある「泰晤士小鎮」。教会などがありヨーロピアンな雰囲気が漂う居住区で、結婚式の前撮り写真のロケ地としても絶大な人気を誇るスポットだ。また後半の煌びやかなファッションショーは「1993老場坊」が舞台で、話題になった豪華な衣装の数々が飛び交いバブリーな雰囲気たっぷり。4シリーズすべて見て、彼女たちの成長を追い掛けよう。

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余韻の残るラストシーン

日本の同名小説を基に作られたラブミステリーで、三浦春馬演じる日本から来た留学生、阿良と、劉詩詩扮する双子の姉、若藍との恋愛を描く。三浦春馬が3カ月で中国を覚えたり、劉詩詩が1人2役に挑戦したりしたことが話題となった。

オールド上海の雰囲気漂う、阿良の仕事場所兼下宿先は「南京西路」駅近くの「張園」にある。阿良がここからバイクで出掛け、華山路を走るシーンが印象的だ。

愛を囁き合う前半とは打って変わり、後半は双子の姉と妹の判別が難しくなるなどミステリー要素がどんどん強くなっていく。衝撃のラストシーンを見た後は、阿良の時計店のような時間のゆっくり流れる場所で、じっくりと感想を語り合いたくなるだろう。

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あの有名ドラマをリメイク

武田鉄矢主演のドラマ『101回目のプロポーズ』をリメイクした中日合作映画。ドラマに登場したセリフやテーマ曲が度々登場し、日本人にとって馴染みのあるストーリーだ。

舞台を日本から上海に移し、主演の黄達を黄渤、ヒロイン葉薫を林志玲が熱演する。天才チェリストである葉薫のコンサートポスターが飾られているのは、市中心にある「上海音楽庁」。また葉薫が一心不乱にチェロを練習している場所は「1993老場坊」で、コンクリートの無機質な建物が、心を閉ざした彼女の心と絶妙にマッチしている。さらに2人の恋が発展する過程で黄浦江に掛かる「外白渡橋」や甜愛路などロマンチックな場所が登場するので、デートやプロポーズの場所選びにお困りの人は参考にしては!?

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トラブル続きの共同生活

2009年の第1季放送後、シリーズが続々と制作され、今年10月に第5季がクランクインした長寿ドラマ『愛情公寓』。〝中国版フレンズ〟との呼び声高い同シリーズは、マンションで共用生活を営む男女7人のドタバタ劇を描く。シリーズごとに登場人物は多少入れ替わっているが、横浜から来た漫画家で、王伝君扮する関谷神奇はシリーズを通じ活躍。ちょっと訛りのある中国語と、実直なキャラクターがウケている。

物語の舞台は上海で、第1季と第3季で使用されたのが楊浦区にあるオシャレなマンション「文化佳園」。今も同シリーズのファンが訪れることがあるんだとか。シリーズの途中から見ても十分楽しめる同作、第5季の放映が楽しみだ。

 

~上海ジャピオン2017年10月20日発行号

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