W杯観戦はノービザで
中国と陸続きなこともあり、中国北部に住む人にとっては比較的馴染みの深い国、ロシア。2017年には1年間でのべ94万4000人の中国人が訪れるなど、旅行先としても人気の国となっている。
さて、ロシアで今年6月に開催されるビッグイベントが、サッカー「2018FIFAワールドカップ・ロシア」だ。この大会開催に伴い、同国ではビザなしのファンIDカードが付いた観戦券を販売している。このチケットの有効期限は、第一試合開始の72時間前から、すべての試合終了までと言うから、最長で1カ月ほどノービザで滞在できる算段だ。
寒さ厳しいロシアも、6月~7月の平均気温は15度前後と過ごしやすい。爽やかな気候の中、「赤の広場」や「聖ワシリー教会」など定番の観光地を渡り歩いてみては?
近場で自然遺産を満喫
国際クルーズ船の寄港地でもある、韓国最大級のリゾートアイランド・済州(チェジュ)島。韓国の観光政策により5年前から、中国人へのビザ免除が始まった。海外から直接済州島に発着する飛行機やフェリーを使うことなど、一定の条件を満たせばノービザで観光ができる。一方で注意しなければいけないのは、意外にも服装。スーツほどの正装は必要ないが、明らかに旅行客とわかるような服装で行った方が◎。以前、服装が原因で入国を拒否されたケースがあったようだ。また、ビザ免除の政策が適用されるのは済州島のみ。ビザなしでは、韓国のほかの場所へは移動ができないので気を付けて。
漢拏山(ハルラサン)国立公園、城山日出峰など、ユネスコ世界自然遺産も有する済州島で、美しい大自然を満喫しては?
〝微笑みの国〟も着陸ビザで
中国人にとって、最もポピュラーな海外旅行先の一つである、タイ。2017年は、のべ3500万人に上る中国人観光客が、タイを訪れた。
タイは、中国人のアライバルビザの取得が可能な国。現地で着陸ビザ申請表に記入し、縦6㌢×横6㌢の顏写真とパスポート、入国カード、搭乗券を提示後、ビザ料金1人1000バーツを払えば申請可能だ。
バンコク到着後、「アライバルビザ(Visa on Arrival)」の指示に従って進むと、入国審査手前に専用カウンターがある。ただし、行列に並ぶ必要があり、ビザが下りないケースも散見されるので、心配ならやはり事前申請するのがオススメ。旅行会社に手続きを依頼する場合、350元+手数料ほどで代行してもらえる。
「ワット・アルン」や王宮などの観光地巡りの後は、本場のタイ料理を満喫したい。
ブーム到来のカンボジアへ
2017年、中国人観光客が100万人を突破し、爆発的なブームとなったカンボジア。
カンボジアは、プノンペン、シェムリアップなど5つの空港において、アライバルビザを取得できる。手続き費用は30㌦。空港到着後専用窓口にて、パスポートとアライバルビザ申請表、顔写真を提出し、手数料を支払う。ビザ手続きが完了次第入国審査へ進む。
一方、やはり事前のビザ取得が安心という人は、電子ビザを取得しよう。カンボジアの電子ビザは、旅行会社に代行手続きしてもらうか、個人でオンライン申請も可能。費用は個人で申請する場合、電子ビザ費用が30㌦、手数料が7㌦。申請してから3営業日後に発給されるので、プリントアウトして持参しよう。
世界遺産「アンコールワット」の周辺には、世界的リゾートホテルも。心と身体を同時に癒せる、新しい旅のスタイルだ。
ビザ免除でますます人気?
世界有数のリゾート地として非常に人気の高いバリ島や世界遺産のボロブドゥール遺跡など、観光資源が豊富なインドネシア。2017年にインドネシアを訪れた中国人観光客は、のべ150万人に上る。
国の観光客誘致政策によって、16年から観光ビザが不要に。指定の空港・港から入国の場合に限って、ホテルの予約確認書などの書類を提出すれば、ビザが免除となる。ノービザで滞在できる期間は30日間。延長は不可。なお、ノービザ期間とは別に、アライバルビザの制度も設けている。ビザ手数料35㌦を支払うと、30日間滞在できるビザが下りる。このビザの場合は、1回のみ延長が可能で、計60日間滞在可能だ。
インドネシアは、とにかく制度の変化が多い国であり、また入国ルートによってビザ事情も様々なので、出発前に最新情報の収集をオススメしたい。
憧れの楽園で休日
インド洋に浮かぶ1200もの島々からなる群島国家、モルディブ。2017年、中国人観光客が最も行ってみたい国の6位にランクインするほどの人気ぶりだ。
モルディブは早くから、中国人観光客に対しビザ免除政策を行っている。①パスポートの有効期限が6カ月以上で、空白ページが少なくとも2ページあること、入国の際に、②往復、もしくは次の目的地への航空券を所持していること、③旅行するのに充分な経済力があることが証明できる、現金や国際クレジットカードを所有していること、この3つの条件を満たせば、入国カードへの記入のみで入国できる。
モルディブでは、ぜひとも水上バンガローに泊まってほしい。珊瑚礁巡りをしたり、ウミガメと戯れたりと、都会暮らしに疲れた心身を、水の上でのんびりと癒そう。
~上海ジャピオン2018年3月23日発行号