最短ルートで空港に駆け込め
アラームをセットしたはずなのに、起きたら間もなくフライト時間! そんな時は、慌てずにフライト情報を見よう。
まずは上海機場集団有限公司のホームページ(shairport.com)か、同社が提供するアプリ「上海機場」にアクセスし、「客班」もしくは「航班」から自分のフライトを検索、「預計起飛」の時間に変化があるかをチェックしよう。フライト時間が大幅に遅れているようならばチャンスだ。チェックインの時間は基本的に変更にならないが、融通を利かせてくれる可能性もある。とりあえず、各航空会社の予約センターに電話して、何時までチェックイン可能か確認すべきと旅行業界関係者は話す。空港までのアクセスは、浦東国際空港発ならリニアモーターカーの始発駅「龍陽路」駅までタクシーで行き、リニアに乗って空港に行けば、時間が読みやすく便利だ。リニアモーターカーは15~20分に1本運行し、約8分で同駅と空港までを結んでくれる。
乗り遅れても交渉してみて
フライト時間が目前、もしくは過ぎている時も、航空会社の予約センターなどに連絡しよう。チケットの種類によってはフライトの変更が可能。センターで確認後、フライトの変更不可のチケットであれば、チケットを買い直す必要がある。
ただ、業界関係者によると、急な病気で入院となった旅行客などに対し、フライト変更が可能となった場合も稀にあると言う。空港に着いたならば、該当する航空会社の発券カウンターに向かい、担当者に事情を説明してみることをオススメする。
何はともあれ、出発までには余裕を持って行動することが大原則。旅行前日は早めに寝て、出発に備えよう!
空港間はリムジン移動がラク
浦東国際空港発だと思い込んでいたら、実は虹橋空港発だったという、うっかりさんもいることだろう。
時間に余裕があるならば、軌道交通2号線で虹橋空港に向かうことを思い付くかもしれないが、浦東国際空港と虹橋空港の間には「機場1線」というリムジンバスも運行していることをご存じだろうか? 約25分ごとに出発し、所要時間は約1時間、運賃30元。大きな荷物を引きずりながらの移動はツラい、と言う人にはオススメだ。リムジンバスはほかにも、静安寺や「上海火車」駅行きなどが運行している。
フライト時間が迫っていたらタクシーを使うのが賢明。道路が渋滞していなければ約45分で到着可能で、料金は200元前後だ。もし1人の移動で荷物が多くなければ、先に紹介したリニアで「龍陽路」駅に行き、そこからタクシーで虹橋空港まで行くのもあり。所要時間は約45分で、料金は合計170元前後。
ターミナル間を素早く移動
また、ひろ~い浦東国際空港では、第1ターミナル、第2ターミナルの間違いにも注意したい。国際線はほぼ第2ターミナルで出発するが、念のためチケット情報をもう一度見直しておこう。うっかり別のターミナルに向かってしまった場合は、両ターミナルともに、3階出発フロアから約10分間隔で循環バスが出ているので、荷物が多い場合は利用すると便利だろう。運賃は無料で、移動時間は1分。ただし荷物が少なければ2階の連絡通路を通った方が早く、徒歩約7分で着く。
なお最近、各ターミナル入口に荷物検査ゲートが登場。そこで荷物をすべてチェックされるので、混雑している時期には行列に並ばなければならず、思わぬ時間のロスが発生するかも。
アプリで落とし物検索が可能
気付いたら荷物が見当たらない!そんな時は、すぐに「失物招領」と書かれた、遺失物保管所へ連絡を。浦東国際空港ならば、第1ターミナル1階国内到着ロビーの6号ゲートと7号ゲートの間と、第2ターミナル3階のLカウンター奥にある。虹橋空港では、A楼1階の東端に設けられている。まずはここへ足を運ぶか、電話で問い合わせをして、落し物として届けられている可能性にかけてみよう。またアプリ「上海機場」の「失物招領」メニューでは、同保管所へ届けられた落とし物を検索できる。もし当日見つからなくても、後日届き、探し物がこのメニューに並んでいる、ということがあるかもしれない。
防犯対策はしっかりと
もし、見つからなかった場合は公安派出所に届け出て、吉報を待つほかない。海外旅行保険の携行品損害に加入している人は、その際に盗難・紛失証明書を発行してもらうと、後々保険金請求の際に役立つ。派出所は、浦東国際空港ならターミナル1の3階国際出発口向かい、虹橋空港ならB楼の到着口の西側にある。基本的に中国語での対応となるので、中国語に不安のある人は、中国人や中国語が話せる友人に状況を伝え、通訳してもらうのが望ましいだろう。
なおスーツケースはもちろん、背負っているリュックやカバンなどが盗られないよう、対策は万全にしておきたいもの。リュックやカバンは、チャック付きなど中のものが簡単に取り出せないものを選び、スーツケースも常に目を離さず、すぐに自分のものとわかるよう目印を付けておこう。また意外と多いのが、冬物のコートに入れていたスマートフォンやカードがいつの間にかなくなっていた、ということ。小物はカバンにまとめて入れておくのが無難だ。特に春節前後は盗難事件が頻発する時期。防犯には気を配りたい。
うっかりミスが思わぬ事態に
航空券を購入する際に注意したいのが名前だ。海外で唯一の身分証明となるパスポートの名前と航空券に記載されている名前とが一文字でも違うと、飛行機に乗れなくなる可能性がある。
事実、名前が違えば航空券を払い戻して新たに予約を行い、新規発券する必要が出てくる。つまり、予約の入れ直しとなるので、繁忙期や人気路線ならば、せっかく取れていたフライトがキャンセル待ちとなる可能性もあるのだ!
ただ、旅行業界関係者によると、パスポートやそのコピーなどを用意して本人確認が出来れば、名前の訂正を無料で行う航空会社もあると話す。
チケット失くしても大丈夫
また搭乗手続き直前で「航空券を失くした!」と焦ることがあるかもしれない。ただ、航空券を失くしてしまったと思っても、実際に見当たらなくなったのは「eチケットお客様控え」の可能性が高い。eチケットはその名の通り、座席予約を電子的に記録したもので、従来の紙製のチケットに印刷されていた情報のすべてが、航空会社のデータベースにデータとして記録されている。航空会社や旅行会社からもらう「お客様控え」は、旅行者の便宜を図ることが主な目的なので、その紙をなくしても、パスポートさえあれば、搭乗手続きはチェックインカウンターで問題なく行われる。
では、チェックイン後の搭乗券をなくしたときはどうだろう?こちらの手続きは航空券の紛失に比べると非常に簡単。出国検査前であればチェックインカウンターで、出国検査後であれば、搭乗口の係員に搭乗券をなくした旨を申し出るだけだ。パスポート情報を確認した上で、再発行してくれる。慌てずにスタッフを探そう。
~上海ジャピオン2018年1月26日発行号