毎日のヨーグルト習慣に
人体を構成するために必須の栄養素である
タンパク質とカルシウムを多く含み、
腸内環境を整える乳酸菌も豊富なヨーグルト。
ただこのヨーグルトの整腸作用を発揮するには、
毎日食べ続けることが必要だ。
でも市販品は添加物が気になるし、
プレーンタイプは値段が高いし…
という人には
家庭用ヨーグルトメーカーの利用がオススメ。
今回使用した機械では、
牛乳200㍉リットルと
スプーン2杯分の市販ヨーグルトを
瓶に入れてセットし、
約10時間待つだけで200㍉リットルの
ヨーグルトが完成。
水っぽくなく、
クリ―ミーかつ自然な味わいのヨーグルトが、
1度に6瓶製作できる。
2回目以降は、
前回のヨーグルトを種菌に使って
新たにヨーグルトを作れるので、
経済的にも◎だ。
値段が高めのメーカーだと、
甘酒や納豆製作機能が付くものもある。
自分に合ったものを買って、
〝ヨーグルト習慣〟をつけよう。
ひんやりソースで夏・美肌
日本ではハチミツやフルーツなどに合わせ、
朝食などに食べる人が多いヨーグルトだが、
国によっては食材としても使われる。
今回紹介した料理のソースは、
肉料理にはもちろん、
シンプルにパンに浸して食べても良い。
中医師の古川先生によると、
身体を冷やすとされる性質「寒」に属する
野菜のキュウリは、
夏の火照った身体を冷やすのにピッタリだという。
また、食欲増進効果があるという
レモンとニンニクを含み、
冷たいソースは「食欲のない時にオススメです」
と古川先生は語る。
さらに、キュウリとレモンは
どちらもビタミンCが豊富で、
ヨーグルトの整腸作用と併せて美肌効果の期待大。
夏の日差しで弱ったお肌対策にぜひ、
サラダなどにも合わせて頂こう。
焼きたてパンで始まる朝
多くの国々で、主食として愛されているパン。
日本人にも身近な食べ物の1つだ。
パン作りには、
大きく2つのポイントがある。
1つ目は、
パンのソフトな舌触りや風味をよくするため、
生地を十分にこねること。
2つ目は、パンを膨らませるために
温度を28度に保つことだが、
労力と技術が必要な作業で、
初心者には難しい。
この難点を、ホームベーカリーは引き受ける。
今回使用した機械では、
小麦粉とドライイーストに、水、
塩をセットして約4時間待つだけで、
1番ベーシックな食パンが焼き上がる。
ふわっとした食パンから、
どっしりモチモチのドイツ風パン、
ピザ生地の作成なども楽々だ。
材料を揃えるのが面倒な人には、
食材がセットになったキットも売っている。
機械にはタイマーが付いているので、
焼きたて自家製パンを朝食に頂くことも可能。
自家製パンで、
健康的で爽やかに1日をスタートしてはいかがだろう。
夏ダイエット向きカナッペ
では続いてレシピを紹介。
「夏野菜には全般的に
特有の除熱作用がありますが、
茄子は特にその作用が高いんです」と、
古川先生は、ポイントとなる野菜を解説する。
そこで今回はその夏野菜のナスを、
クエン酸を多く含む酢を配合するマリネに。
クエン酸には
食欲増進や疲れを取る効果が期待できる上、
少量でエネルギーを効率よく取れる油と併せるので、
だるい夏バテの解消に力を発揮してくれるだろう。
また古川先生は、
「ナスは血行を良くし、
コレステロール値も下げる効果があるので、
ダイエット食にも向いた料理です」と言う。
作る際にはぜひ、
食物繊維とビタミンが豊富なライ麦を使った
パンを使用し、
暑さに負けない健康的な身体作りを目指そう。
一気にドライ・フルーツ
小腹が空いた時や、
甘いものが欲しくなった時のつまみ用に
最適なドライフルーツ。
製法としては天日干しが伝統的な方法だが、
完成までに1、2週間とかかって手間がかかる上、
湿気の多い上海では、あまり向かない。
また、レンジ・オーブンを使用しても作れるが、
1回に作れる量は少ない。
そこで、
約10〜12時間で一気に大量の食材を乾燥できる
ドライフルーツメーカーの登場だ。
今回使用した機械は、
直径約30㌢の円形の段が5段あり、
35~70度まで、
8段階に分けて温度設定が可能。
出来上がると、
食材の旨味がギュッと濃縮されるので、
果物の場合、水気のある時よりも数倍甘くなる。
そのほか、
トマトやシイタケなどの野菜類を乾燥させるなど、
保存食作りにも便利だ。
アイデア次第で様々な用途に使えるので、
色々試してみよう。
夏風邪時は乾燥梨入りを
暑さによって汗をかくと、
一緒に身体内のビタミンやミネラル、
カリウムなどの栄養素が失われる。
今回は、
それらの栄養素が豊富な
各種ドライフルーツを使用したレシピを紹介。
古川先生によると、バナナやキウイ、
パパイヤは、
身体のだるさや疲れを解消する効果もあるという。
これにカルシウムたっぷりの牛乳と、
タンパク質と食物繊維を多く含む
オートミールも合わせて、
栄養バランス◎のレシピとなった。
実は今回のレシピで使用した梨は、
皮を剥かずに乾燥させてある。
漢方理論では、
梨の皮には肺や喉を潤す
効果があると考えられており、
「夏風邪で空咳が続く時にもオススメです」と
古川先生はアドバイスする。
サッと手軽に作れるので、咳が出て夏風邪かな?
と思った時にも、挑戦してほしい。
食材すらも自宅でお手軽に
値段が安く、庶民の味方であるもやし。
低カロリーでダイエット中の女性にも
人気のこの食材、
実は、意外と簡単に栽培ができてしまうのだ。
種となる豆などを水に
1日ほど浸けて発芽させてから、
直射日光の当たらない場所で水の入れ替えを
日に数回繰り返すだけ。
しかし、カビが生えやすく、
成長が早い分、
水の入れ替えをうっかり忘れるとすぐ全滅してしまう。
植物をあっけなく枯らすような人は、
もやし栽培機の購入をすれば間違いない。
今回使用した機械では、
種をプレートに並べてケース内にセットすると、
約24時間後には可愛い新芽が顔を出す。
その後、1日に1度、
機械の底に溜めてある水を交換するだけで、
ぐんぐん成長していき、
緑豆だと3日間もすれば
ケースの蓋を押し上げるほど立派なもやしに成長する。
もちろん緑豆以外に小豆や大豆、
ラディッシュにブロッコリーなどの
新芽野菜も育てられ、
自宅で手軽に食材作りができる。
栄養豊富なもやし炒め
もやしはほぼ水分で構成されているため、
栄養がほとんどないのでは?
と思っている人も多いかもしれないが、
実際はビタミンCや食物繊維、
ミネラル類がバランス良く含まれている。
それは今回のレシピに使った白菜も同じで、
どちらも夏の暑さで失われがちな栄養素を
多く含むので、
暑さによる疲れが溜まっていると
感じている人にうってつけといえる。
また、もやしと白菜は消化吸収も良く、
古川先生も「食事後にお腹が張ったり、
胃がもたれやすい人にオススメですね」
とお墨付き。
これに、糖をエネルギーに変える
ビタミンB1が豊富な豚肉を合わせ、
残暑をパワフルに乗り切ろう。
汎用性高いブレンダー
今まで順に専門器具を見てきたが、
最後は、容器の底についた刃を回し、
食材を細かく砕いて混ぜる、
便利キッチンアイテム・ブレンダーを紹介する。
日本ではよく、
ジューサーと混同されることが多いが、
ブレンダーは、
滑らかなジュース作りに特化した
ジューサーに比べると、
シンプルな分使い勝手が良く、
上海でもすでに購入済みの人も多いかもしれない。
使い方は、
容器に食材を入れ、スタートボタンを回すだけ。
今回使用した機械では、
野菜ジュースやシェイク、
スープ以外にも、
簡単な濾過用のパーツが付属していることで、
豆乳を作ることができる。
大量の野菜がベースに
今回はまず、
ブレンダーでトマトベースの冷製スープを作成。
そのままでも、
野菜の優しい味が合わさった飲みやすいスープだが、
それにもう一工夫を加え、
夏には欠かせないカレーのレシピとした。
ベースの半分以上をしめるトマトには、
老化を抑えるという強い抗酸化作用があり、
各種ビタミン類を豊富に含む。
そのほかキュウリやニンジン、パプリカなど、
様々な野菜が入って栄養満点だ。
その中でも香草は、
食中毒予防の効果があるとされ、
暑さで食欲のない時に向く食材だという。
ニンニクや唐辛子もまた、
食欲をそそらせる食材の1つだが、
古川先生は、
「胃の調子が悪い人は、ニンニク、タマネギ、
唐辛子は少なめにして、
トマトを多めにした方がいいと思います」
とアドバイス。
身体の調子を見つつ、使用する食材を調整したい。
~上海ジャピオン2012年8月31日号