醤油の分類を理解しよう
中華料理で使用される醤油、いわゆる〝中国醤油〟は大きく分けて2種類ある。よく使われるのが「生抽(sheng1chou1)」で、味は日本の濃口醤油に近いが、塩気がやや強い印象。一方の「老抽(lao3chou1)」は日本で言うたまり醤油に近い味付けで、キャラメルなどが加えられているため甘味が強く、ドロッとしているのが特徴だ。中華の紅焼肉(ホンシャオロウ)などを作るときに欠かせない調味料である。
日本料理を作る時は、「生抽」を使うといいだろう。中でも「六月鮮」というブランドが、日本の醤油の味に近くオススメ。写真で紹介している「特級タイプ」が「生抽」で、「紅焼タイプ」が「老抽」に当たる。また日本の「キッコーマン」醤油も現地で「萬字」という醤油を展開。外資系スーパーで探してみよう。
日本のダシを中華の材料で
海外で日本料理を作る際に立ちはだかる難題、ダシ。今回はスーパーで手に入った材料で、無謀にも(?)ダシ作りにトライしてみた。
まず明らかに食用の昆布でダシを取ると…とっても薄味に。ただ旨味は感じられたので、改善の余地はありそう。そして苦労して探し出した煮干し(らしき魚の干物)を使った結果は、ひたすらしょっぱい…。調べたところ、この魚はイトヨリダイの近種で、一般的には炒めてそのまま食べるようだ。材料に塩と書いてあったので、これが失敗の原因と推測。唯一完璧だったのがシイタケで、おいしいダシが取れた。
なおこの昆布ダシとシイタケダシを使って煮物を作ってみたところ、まずまずの味に。何でも試してみるものだ、と思った取材班だった。
甘味・酸味を上手にカバー
日系スーパーに行かないとまず手に入らない、みりんやポン酢といった調味料。どちらもローカルスーパーにある材料で代替が利くので作ってみよう。
みりんは料理にツヤを出し、上品な甘さを加える調味料で、煮物によく使われる。この〝ツヤ+甘さ〟の役割を兼ね揃えるのが、炭酸飲料のコーラだ。コーラに含まれる砂糖とカラメルは、甘さと照りを足すのに好適。またハチミツも、料理にまろやかな甘味をプラスしてくれるので愛用する人が多い。
一方、鍋料理の供に欠かせないポン酢は、醤油と柑橘系果汁を混ぜたもので代用するのがオススメ。フレッシュな搾りたて果汁が何とも美味で、一度使うとポン酢に戻れなくなっちゃうかも!?
~上海ジャピオン2018年2月9日発行号