上海の梅雨は6月半ばから ジメジメ湿気が約1カ月
気持ちのいい天気でようやく春になったな~と思ったら、来月にはもう梅雨入り…。梅雨と言えば、「湿気」が気になるわよね。
上海市の梅雨は、おおよそ6月半ばまでにスタートするのが例年の流れね。ちなみに2017年の梅雨入りは6月19日、梅雨明けが7月5日で、いつもより半分程度短い16日間だったわ。ただ近年の平均で言うと、梅雨入りが6月17日、梅雨明けが7月10日前後で、梅雨入りから明けまで20~30日と、約1カ月間も続くの。まったく、うっとうしいわね。
そうなると困るのは湿気よね。服が乾きにくいからつなガールやつなパパの洗濯物は溜まっちゃうし、なかなか干せない布団は、湿気を吸うことで重くなって肌触りもジメッとしちゃうし…。
それに食べ物の足が速くなっちゃうのも困っちゃう。冷蔵庫に入れておいても、カビは忍び寄ってくるわ。5月のちょっと雨の多い日でさえ、おひたしを作ろうと思って買ったけど、ちょっと忘れていた1パック十数元する高いオクラがあっという間に白カビフサフサ。ひどい場合は、壁にもカビが生えるのよ!
梅雨の平均湿度は70~90% 室内の換気で湿気対策を
6月に入ると絶対に湿気のトラブルが増えるから、ママが先に対策を調べて、みんなに共有することにしたわ。
上海市における梅雨の平均湿度は、70~90%って言われているの。湿度って温度によって感じ方が変わるんだけど、人間が快適に感じるのは40~60%だそうよ。つまり梅雨の間はず~っと、湿気のジメジメ不快指数圏内ってワケ。外はどうしようもないけど、室内は40~60%にまで下げるようにしたらいいってことよね。
右の図をちょっと見てみて。これは一般的な自宅を簡単に表した見取り図で、部屋のどこで湿気がこもりやすいかを雨模様で示しているわ。それじゃ、次ページからは家の中の場所別にちょっとした湿気対策をレクチャーしていくわね。
雨の日は窓を開けないこと
湿気対策で一番重要なのは「換気」。ママは毎朝、家中の窓を開けて換気しているわ。ただ雨の日は、家の中の方が湿度が低くなるから、窓は開けないことね。
湿度ってね、温度が上がると下がって、温度が下がると上がるらしいの。だから洗濯物を干すのも、午前中に干して、1日で温度が最も高くなる午後に取り込むのが理想ね。布団も同様よ。
でも前日が雨だった場合は、翌日に布団を干すのはぜ~ったいダメ!地面にしみ込んだ水分が蒸発するから、布団が余計に湿っちゃうのよ。そんな時は「淘宝(タオバオ)」で「布団乾燥機(中国語:暖被機)」(約400元~/台)を購入するのもアリだわ。
カビが生えぬ対策を早めに
雨が続く場合は、エアコンも効果的。でも使う前には、必ずフィルターの掃除をしなきゃね。ホコリが溜まっていたり、カビが生えちゃったりすることもあるわよ。また除湿機能は消費電力が高くないから、日中付けっぱなしにするのもいいかもしれないわね。それと、湿気は空間の下に溜まりやすいから、扇風機で空気を攪拌するのも◎。あとは「除湿機(中国語:除湿機or吸湿機)」(約100~1500元/台)を使うのも効果的ね。
マンションだったら、特に1階と最上階に湿気の影響が出やすいわ。1階は最も地面に近いわけだから、やっぱり湿気が溜まりやすいの。最上階は天井に直接雨が当たっちゃうでしょ。
多湿が続くと、部屋の壁がカビたりするわ。少しくらいだったら、除菌効果のある洗剤でゴシゴシっとやっとけば取れるんだけど、もし大きく広がって壁の内側にも侵食している場合には、壁を削って貼り直さなきゃいけない場合もあるらしいから、早めの対策が肝心ね。
バスタブの湯はすぐ抜く!
この間、つなガールがママにこう言ったのよ。「なんだかジメッとするね…」あら大変と慌てたんだけど、すぐに原因がわかったわ。風呂好きのつなパパが湯船に浸かった後、湯を抜いてなかったのよ。みんなが風呂を入り終わったら、なるべく早く湯を抜くか、洗濯用水に利用すべきね。
バスルームって湿気の温床なの。日本人だったら毎日湯船に浸かるっていう人が多いと思うけど、毎日ちゃんと湯を抜いている?これからの梅雨の時期、湯を一日溜めっぱなしなんてノンノンよ。
除湿剤代わりにジャピオン
バスルームと言えば、もうひとつ大切なことを忘れていたわ。バスルームにおける湿気の影響はバスルームのみに非ずなの。もし前出の見取り図みたいに、バスルームとクローゼットが背中合わせなんていう場合は、服の保管にも注意が必要よ!何を隠そう、我が家が正にそう。今の家に引っ越して最初の梅雨は、そこに気づかなくて、お気に入りのドレスにカビが生えちゃったのよ!!
それでこの失敗を元に、すぐ除湿剤を準備したわ。最近は除湿剤の種類が増えて選び放題ね。ただ除湿剤を置いて安心していちゃダメよ。除湿剤の中には吸湿後水になって溜まるタイプのものがあるから、水が溜まっていたらそれこそ湿気の温床よ。コマメに確認しなきゃね。「除湿剤(中国語:吸湿器)」(約10元~/個)はスーパーで普通に販売されているから、早めに部屋用、タンス用、クローゼット用…にそれぞれ購入した方がいいわ。さらに新聞紙を除湿剤代わりに入れるのもOKよ。その時に紙をクシャクシャにすると、表面積が広がってより効果が見込めるそうよ。こんな時にもジャピオンが役立つわね!
東側の窓が湿気やすいわ
つなパパが風呂から上がるなり「おい、カーテンにカビが生えておるみたいじゃぞ」って。もうっ、他人事みたいに言わないでよ!
それは東側の寝室の遮光カーテンだったの。上海の雨は東~東南方向から降るから、東側の窓は湿気やすいのよね。確かにカーテン裏側の下部分に黒い点がポツポツと…。幸い少しだったから、洗濯洗剤で手洗いしてみると落ちたわ。それからは、窓のサッシに溜まる雨を拭き取って、晴れの日には窓を開けて湿気を取るようにしたら、カビは生えなくなったわ。
ママ友の中には、白いカーテンにカビが生えたから漂白剤に漬けたなんてツワモノもいたけど、このワザは捨てる覚悟ですべきね。捨てたくない場合は、クリーニング店に相談した方がいいわ。また、窓ガラスに直接シールを貼って吸水してくれる「強力吸水シール(玻璃紙尿袴)」(約100元~/個、1個180㌢)も売っているから、そういった除湿アイテムも活用したいわね。
家具と壁にスキマを用意
実はね、カーテンがカビるなんてことはめったにないのよ。それほど湿気ていたということは、窓際の家具も要チェックよ。
家具の裏側も湿気の溜まりやすいポイントなの。換気していないと、タンスの裏やベッドの下側にカビが!なんてことも珍しくないわ。これをできる限り防ぐのは、やっぱり「換気」なの。家具と壁がピッタリくっ付いていたりしないかしら?家具の背中と壁の間に10㌢くらいのスキマを作ると、通気がよくなって湿気の影響を受けにくくなるわ。後は、クローゼットやベッドの下に除湿剤や乾燥剤を置くこと。これで湿気対策は万全ね。
~上海ジャピオン2018年5月4日発行号