4つの地下街を楽しもう
上海の中心地「人民広場」駅。日本人もよく利用する駅だが…駅自体が大きく、地上への出口はなんと20カ所。しかも連結している地下街が広いので、取材班は迷子にならなかった試しがない。今回は改めて、地下街をじっくり歩いてみよう。
1番出口を降り、駅南側に横たわる「1930風情街」からスタート。オールド上海の雰囲気溢れる街並みは只今改装中で、そこから「上海香港名店街」、「上海迪美購物中心」へと進む。途中地上出口が数カ所あるが、これは駅出口としてカウントされていない。地下街終点「上海迪美購物中心」の北側出口を出ると、目の前が「上海大劇院」。一方北側の6~11番出口、2号線プラットホームの上にあるのが「華盛街」。最西端の11番出口から出ると、目の前が上海市歴史博物館だ。どの地下街もB級グルメやプチプラネイル、雑貨店が軒を連ね、若者で賑わっている。
なが~い駅構内
1・9・11号線と3本の路線が走る「徐家匯」駅は、1号線と9・11号線のプラットホームが離れており、移動にかなり歩く必要あり。しかも途中に坂があるので、ここは本当に駅構内なのか…? と不安になる。
「美羅城」や「港匯恒隆広場」、「東方商厦」などと直結しているのは、1号線の駅。ところが「美羅城」と繋がっている10番出口から、すぐ向かいにある11番出口直結の「東方商厦」へ行きたい場合は改札が邪魔をして通れず、一旦10番出口から右手、14番出口の方へ歩き、12番出口の方向へ左折、12番出口手前でさらに左折し、ぐるっと迂回しなければならないのがやっかいだ。
とはいえ、地上に出ると歩道橋を渡ったり、信号をいくつも待ったりと移動に時間が掛かる徐家匯エリア。地下通路をうまく利用しよう。
プラットホームを分断
4路線が交錯する、浦東新区の要「世紀大道」駅。ここは「A庁」「B庁」という聞き慣れないプラットホームが存在する。
この駅は2・4・9号線と、6号線のプラットホームが十字型に交差。そして、2・4・9号線のプラットホームで、6号線より西側を「A庁」、東側を「B庁」と名付けている。2・4・9号線はA庁、B庁どちらからでも上り・下り両方の列車に乗れるが、6号線はA庁側に「東方体育中心」行き、B庁側に「港城路」駅行きとプラットホームが分断。A・B庁は駅構内の専用通路で行き来する必要があるので注意。
駅出口はいたってシンプル。北側2、5号出口、南側8、11号出口でそれぞれ「百聯世紀購物中心」、「世紀匯中心」と連結している。駅自体がコンパクトなので、出口を間違っても、少し歩くぐらいで済むのがうれしい。
北の繁華街・五角場
〝第2の人民広場〟と例えるべきか、たくさんの人と商業施設が集まる虹口区の繁華街、五角場。近年ますます地下街開発が進み、巨大なダンジョンと化している。
まず気を付けるべきは、「万達影城」など五角場中心エリアへは「五角場」駅ではなく、「江湾体育場」駅からの方が近いということ。この駅は、北は地下街「太平洋森活広場」を通じて大学路へ通じ、南は「百聯又一城購物中心」を通って五角場広場まで進め、果ては「五角場」駅まで移動できる。
とにかく広いが、地下街自体が新しく、目立つ案内版を設置するなど、方向音痴にもやさしい設計がなされているので、迷子の心配は低め。地上より地下の方が賑やかと言っても過言ではない五角場エリア。グルメやショッピングを楽しんで。
~上海ジャピオン2019年11月1日発行号