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世界のVIP御用達の携帯
「結婚15周年記念に主人がプレゼントしてくれたの」と、
嬉しそうに話すのは、70万円の高級セレブ携帯を持つ陳さん。
この携帯は、世界の富裕層を中心に人気を集めている
高級携帯電話ブランド「VERTU(ヴァーチュ)」が販売する端末。
「これはボディがステンレス素材だから安い方なの。
友達の携帯は、宝石入りだったりしてもっとすごいわ」と、品のある口調で語る。
同社の端末は、ボディ用の金属素材と装飾用の宝石によって価格が決まるのだとか。
1台1台が職人の手作り
「これね、1人の職人さんが全工程を手作りで製造するらしいの。
だから、バッテリーカバーの内側に製作者のサインが刻まれているのよ」と、少し誇らしげ。
「だからかどうかは分からないけど、どんな衝撃を与えても全然壊れないのよね。
傷も全然つかないし」と、新品同様の携帯を差し出す。
「ただ、これは3年前のモデルだから、カメラ機能は搭載されてないのよね」と、ちょっぴり残念そう。
恐るべしユーザーサービス
「使ったことはないけど、設定したこのボタンを押すと、
専門のコンシェルジュが365日24時間いつでも電話に出てくれて、
レストランや飛行機のチケットなどを手配してくれたりするらしいの。
中国の場合は、購入した1年目は無料でこのサービスが受けられるみたい。
1度試してみたら良かったわね」と、穏やかに言うその台詞がセレブそのもの。
「上海だったら、友宜商城や久光に直営店があるから、そこで購入できますよ」
と、セレブな一言でしめた。
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操作簡単マニュアル要らず
「iPhoneの魅力は果てしないよ!」という緒方さんは、iPhone使用歴約1年。
この端末は、今世界中でブームを引き起こしているアップル製のスマートフォンだ。
「後発で色んなスマートフォンが出て来ているようだけど、シンプルな画面構成で、
初心者でもマニュアルなしで操作できるのはiPhoneだけじゃない?
それに、音楽やアプリを『iTunes』で管理できるのも大きな強みだね!」と語る。
端末持ち寄りアプリ自慢
「周りの友達はみんなiPhone信者」だという緒方さん。
iPhoneユーザー同士が集まると、決まって始まるのが「アプリ自慢」だとか。
「最近教えてもらった面白アプリは『Null Face』。
撮影した人物写真の顔を、馬顔・カエル顔・宇宙人顔に変えて遊ぶアプリなんだけど、
万人ウケ必至なんだ」と、いいものは有料であれ、即購入しているそう。
「面白アプリもいいけど、一番使っているのは『支出管理』かな。
パソコンで管理していたときより、グッと支出を抑えられてるよ」と、便利さを強調した。
小技でより快適に!
「コネタだけど、もし中国移動のSIMカードを使っている人なら、
月間5元でパケット通信量が30MBまで使える、中国移動のパケットサービスがオススメだね。
国内どこからでもウェブにアクセスできるから超便利!」だという。
「僕は気にならない程度だけど、もしiPhoneの処理能力に不満があったら、
SIMカードを3G対応のものに変えるといいらしいよ」と、耳寄り情報を教えてくれた。
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これ1台でパソコンいらず
「私はiPhoneよりも断然アンドロイド携帯派!」と断言する丁さんは、
iPhoneの対抗馬として世界で注目を集めているアンドロイド携帯の愛用者だ。
この端末は、グーグルが開発した「アンドロイドOS」を搭載しているため、
グーグルの様々なサービスが使いやすいようにデザインされている。
「一番便利なのは、グーグル検索。外出先でも分からないことがあればすぐに調べられるのよ。
ウェブメールも随時チェックできるし、これさえあればパソコンなんていらないわ」と、
生活に密着させてフル活用しているようだ。
語り尽くせぬアプリの魅力
「これ全部無料なの!」と見せてくれたのは、
画面いっぱいにダウンロードされたアンドロイドのアプリケーション。
「ライフスタイル系だったら、1日に歩いた距離や歩数、
それに消費したカロリーまで記録してくれる『パドメーター』とか、
バーコードを撮影すると商品情報が分かって、その場でウェブ検索もできる
『務碼掃描器(バーコード読み取り器)』がとっても便利。
それに、1度訪れた場所を写真に収めておくと、再び訪れた際に教えてくれる面白アプリもあるのよ。
他にもね…」という具合に、延々と魅力を語り続けた。
ビジネスマン必見の携帯
「iPhoneにするかどうか迷っている人には、私はアンドロイド携帯をオススメするわ
理由は、処理能力に長けているから。
2つ以上の機能やアプリを同時に起動できる上に、動きもとてもスムーズなの。
ビジネスマンならこっちの方が断然使いやすいと思うわ」と、太鼓判を押した。
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面白くないと意味がない
「タバコをどうぞ!」と笑顔で差し出す小山さん。
手に持っているそれは、中国を代表する高級タバコ「中華」(60元)。
ではなく、実は携帯電話だ。
購入の動機は「一目惚れ」。
3年前に北京の携帯市場で見つけて即購入したという。
「友達から、あれ、タバコ吸う人だったっけ? て言われる時が一番の快感ですね(笑)。
他にも、中国に遊びに来た友人にこの携帯を貸すと、みんな大喜びしてくれますよ」と、
フル活用しているようだ。
「本当は、初機がほしかったんですけどね。これは初機を真似て作ったレプリカ品なんです。」
と、少し残念そうな表情を浮かべる。
機能の充実度は期待以上
レプリカ品とはいえど、細部にまで行き届いたこだわりは目を見張るものがある。
「購入価格は、約600元だったんですけど、ほらここ! なんとカメラ付きなんです。
画質はイマイチなので置いといて、128MBまで保存できるんですよ!
USBでパソコンにつなげると、音楽とか動画の取り込みもできるんです」
と期待以上の高機能にテンションを上げる。
欠点もまた魅力なり
「でも、こいつには致命的な欠点があるんです」と、小山さん。
実はボイスマイクの性能が悪く、こちらの話す声が、相手に聞こえにくいのだとか。
「この穴は、それを少しでも改善しようとして錐で空けたものなんです。ホッホッホー」
と、電話口に開いた穴を指しながら笑う。
他にも、タバコをモチーフにした「熊猫(パンダ)携帯」や「マルボロ携帯」などもあるらしく、
集める気満々の様子でニヤリとした。
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ぼられても没問題の魅力
「それ携帯なの!? ってビックリされるのが楽しい!」と、腕時計を見せる城さん。
「見た目は、ごく普通の腕時計なんだけど、ほらここにマイクがついてて、
その隣にはカメラレンズもあるの(笑)」と、時計の側部を指した。
この端末は、2008年に登場したモデルで、上海駅近くの携帯市場で購入したという。
「一風変わったデジタル製品に目がなくて、即買いしちゃったの。
でも、帰宅後に『淘宝網』でチェックしたら、2倍近くぼられてた…」と、悔しそうな顔。
近未来の携帯は腕時計式!?
「ちょっとすみません」と、電話を受ける城さん。
イヤホンマイクをはめ、腕時計に向かって話す様は、近未来の携帯電話の姿を思わせる。
「映画のスパイみたいじゃない?」と、電話を切るなり話し出す。
「韓国サムスン電子が、厚さ11・98㍉の超薄型の腕時計型携帯電話で注目を浴びてるけど、
これだって13㍉よ。
さすがに、電子メールはできないけど、タッチスクリーン式の電話と、
ブルートゥース機能も備えているから十分よ。
欧州で1500㌦するものが510元で買えるなんて夢のようでしょ!?」と、同意を求めた。
同端末の問題点と未来型
「私にとっては微々たる欠点でしかないけど、画面が小さすぎるところは少し問題かもね。
でも、小型タッチペン付きだから、指が太い男性でも操作ができないことはないわよ」と、冷静に分析する。
「でも、今後登場するモデルは、きっともっと使いやすくなっているはずね!」と、
未来の端末の姿に期待を込めた。
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~上海ジャピオン3月26日号より