上海ジャピオンの特集 記事

SHANGHAI HOT STREET

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さよならバーストリート

上海市では今年、上海人なら知らない人はほとんどいないというほど有名なスポットが次々と姿を消していった。記憶に新しいのが、上海きってのバーストリートとして、また外国人の憩いの場として活気溢れる場所だった徐匯区の「永康路」。今年8月、同区で行われた違法建築物及び営業許可証未取得店に対する一斉取り締まりで、営業許可証を所持していなかったり、店内を許可無く改築していたりする飲食店に営業停止命令が下り、閉店を余儀なくされた。対象となったのは75店舗で、実に永康路にある飲食店の8割以上が立ち退きの憂き目に遭った。

11月現在の永康路の様子を覗いてみると、営業を続けている数店のバーは以前と変わらぬ盛況ぶりで、欧米人を中心に路上のテーブルで食事を楽しんでいる姿も見受けられる。しかし、その反面、向かい側には「店舗貸出」の紙が貼り出された空きテナントばかりが並び、何とも寂しい雰囲気だ。空となった店舗の合間に「違法駐車を許さない」や「許可されている範囲を越えて営業活動をしない」など5つのルールが書かれた、同区天平街道委員会による〝公約〟看板が設置されていた…。

も営業を続けるジューススタンドのオーナーに話を聞いたところ、営業停止となったバーの多くは新天地や北京西路に移転し営業を再開。残る飲食店は、以前にも増して騒音や閉店時間に気を配りつつ営業を続けていると言う。

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消えゆくランドマーク

永康路の次に別れを告げたのは、上海随一の海鮮集積地であった普陀区の「銅川路水産市場」で、10月31日(月)に、20年の歴史に幕を下ろした。こちらも同区の区画整理に伴う閉鎖で、同市場に入っていた店舗の9割が宝山区の江陽・江楊水産市場に居を移し営業を続けるとのこと。長年、同区経済の繁栄に貢献してきた市場の閉鎖を惜しむ市民の声が相次いだ。さらには、デパート黄金期を象徴する存在である黄浦区の百貨店「太平洋百貨」までもが12月31日(土)に閉店が決定したと言う。現在閉店セールの真っ最中だ。

まさに上海のランドマークが一斉に消えることとなった今年下半期。栄枯盛衰の如く、かつての賑わいを見せた場所がひっそりと無くなっていくのは悲しいが、その一方で新たな流行、文化の発信地となるべく生まれ変わったスポットや、新しい店が集まり、話題になりつつある場所が次々と誕生している。次のページからは、そんなスポットを紹介していこう。

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路上に席がズラリ

軌道交通10号線「江湾体育場」駅から北に徒歩5分ほどにある「大学路」。その名の通り、周りを復旦大学や上海財経大学、上海体育学院など大小様々な学校に取り囲まれ、若者の熱気溢れるスポットだ。またここは、楊浦区が2003年から100億元を投じ開発を進める場所で、ITやデザイン系の企業が多く集まる複合総合施設「創智天地」がこの路をぐるりと囲むように並ぶ。路上や店内ではモデルの撮影や、青年実業家がミーティングを行っている姿もよく見られる。

大学路の一番東側「知星路」との交差点から西に進んでみよう。まず目に入るのが、路の両側にずらりと並ぶ屋外カフェスペース。路面店のほぼすべてが店の外にも席を設け、ドリンクや食事を提供する。オルゴール店やアパレルショップ、書店などもカフェを併設しているので、買い物ついでにちょっと休憩できるのがうれしい。

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朝食から夜のバーまで

飲食店は台湾料理の「半山小館」やカフェ「彫刻時光珈琲館」など、市内に数店舗を展開する大型店が多い。しかし何より驚くのは、レストランのジャンルの豊富さだ。中華、イタリアン、アメリカン、日本料理、韓国料理、ハワイアン、パンケーキにサラダ、ブレッド、チョコレート…、まるで〝オシャレな食べ物〟で連想する料理がすべてこの通り、800㍍の間に集結しているかのようだ。ほぼすべてのレストランが案内板を入り口に置いているので、店頭でメニューをめくりめくり、食べたいものを探してみるのも楽しいかも。また夜になると、これらの店が一斉にバー営業を開始。輝くネオンや生演奏ライヴ、スポーツ中継など日中とは雰囲気が一変する。上海人にとって〝大学路=バーストリート〟というイメージが強く、学生たちは夜更けまで盛り上がっているようだ。

文化・芸術の香り漂う

ところで大学路では、400店以上の店が営業していると言う。見渡す限り、そんなにたくさんの店はないように見えるが…、とここで、各ビルの入口にひしめき合う小さな看板が目に入った。そう、このエリアの店の8割近くは路面ではなく、その上の雑居ビルに入店しているのだ。

ビルのエレベーターフロアはどこも薄暗く足を踏み入れにくいかもしれないが、ここで〝隠れ家〟を探すのもまた一興。ゲームカフェからヘアサロン、マッサージ店、プライベート映画館まで様々な店と巡り合える。

〝アートストリート〟でもあるこの路は、絵画やケーキ作りなどの教室も多く、特に今人気があるのが油絵教室と、アクセサリーなどのDIYクラス。どちらも180~200元、最短90分ほどで参加でき、週末のリフレッシュにピッタリだと好評なんだとか。今年9月に開通した支路「偉徳路」には絵画教室とアクセサリー工房が軒を連ね、店外からでも皆真剣に製作に勤しんでいる姿が見て取れる。

食べるもよし、飲むもよし、学ぶもよし。週末は少し足を伸ばし、この路で1日を楽しんでみては?

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愚園路の歴史を発見

著名作家の張愛玲、傅雷などがかつて暮らした、100年の歴史を誇る文化名街「愚園路」が生まれ変わろうとしている。長寧区が「都市更新」計画の一環として、この道の改造に着手したのだ。

愚園路の江蘇路~定西路区間では、道行く人にタイムトリップを楽しんでもらおうと、路上に昔の地図を掲示し、偉人を紹介する音声ガイダンスなどが登場。愚園路1065号には「愚園路歴史名人墻」が設けられ、この道と関わりのある約30人の著名人が紹介されている。

一方、新店の誘致を積極的に行い、現代文化の風を取り入れる試みも。現在同区間では、書店やレストラン、音楽教室など14店舗が新しく入店。芸術書を扱う書店「LONG・TIME・NO・READ」には英語の書籍や絵本が充実し、欧米人が数多く訪れる。そのほかガラス工房「Glass・Island」ではオシャレなカフェを併設した空間で、バーナーを用いてガラス細工作りを体験できるなど、子どもから大人まで楽しめる良質の店舗が多い印象だ。

 改変はまだまだ続く

〝愚園路改革〟はこれだけに留まらない。現在ある中華系の小さな店はすべてオフィスビル直結の地下空間に移転させ、将来的に路面電車を復活させるという案まで上がっていると言う。まさに〝道ごと〟変わりつつある愚園路、今後の発展に期待したい。

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~上海ジャピオン2016年12月2日発行号

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