やさしい音色に魅せられて…
米濱さんの紹介で伺ったのは、半年前にウクレレをはじめた岡田さん。目標は、友人と結成したバンドでのライブ演奏!
ウクレレとの出会いが
生んだ新しい自分
ハワイアン音楽でよく使われる弦楽器、ウクレレ。小ぶりのギターのような愛らしい形で、弦をはじくと、どこか懐かしい、あたたかみのある音色が流れる。このウクレレに魅了され、練習に励んでいるのが岡田加代さんだ。
去年の暮れのこと。加代さんは友人の家で、初めてウクレレの生演奏を耳にした。実はこのとき、加代さんは上海での生活に疲れを感じ、中国的なものすべてが受け入れ難くなっていたと言う。
「その時の私にとって、ウクレレの音色は〝まったく中国的ではない〟ものだったんです。それで、『この音を身近に置きたい』と、すぐにウクレレを買いにいって」
その後、ウェブサイトや本を頼りに、独学で練習を開始。弦が4本と少なく、初心者でも弾きやすいウクレレに夢中になり、最初に買ったウクレレの弦は、すぐに弾きつぶしてしまったほど。さらに、それまではさほど音楽に関心がなかったはずが、友人にウクレレでバースデイソングをプレゼントしたり、ハワイアン音楽を好んで聴くようにもなった。
(右写真)自宅ベランダで友人とウクレレの練習
友人とバンドを結成
自分たちらしい音楽を
そして、加代さんにとって、ウクレレがもたらしたもうひとつの楽しみは、友人とのセッション。同時期にウクレレをはじめた友人がいたこともあり、気の合う友達数人と〝経験のない楽器〟で参加することを条件に、バンドを結成した。
ウクレレ、ブルーハープ、二胡、サックス…楽器名だけ聞くと、どんな音楽を演奏するのか想像もつかない。
「とにかくみんなで、自分たちのやりたいことをやろう、という感じ」と笑う加代さんは、上海で友情という宝を手に入れた。
友人と一緒に弾くことも
岡田加代さん
⇒NEXT WEEK
部材を探し、自分で壁に
穴を開け… 自宅に
〝バー〟を作った山下さん
~上海ジャピオン8月29日発行号より