輪行して新疆へ
オレはウルフ、ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。
嘉峪関をスタートして100㌔くらい、玉門市に入ったぞ。もう甘粛省最後の街か。ここは中国で有数の石油開発の拠点として有名なんだ。
なるほど、あそこに見える工場らしき建物は、石油化学工場なのか。
工場で働いてる人たちと話したい気分だけど、怪しまれそうだしこのまま走るぞ。
この先は国道215号と合流するのか、そのまま国道を走れば敦煌を通るけど、次回の楽しみにしておこう。
もうすぐ新疆ウイグル自治区圏内に入るけど、最初の街・哈蜜市まで300㌔以上…さすがに自転車でこの距離はキツイから、チャリ分解してバスに乗っちゃお。
「魔怪城」には何が
ここで降りま~す! 着いた…これがウイグルの大地か。哈蜜市は現地の言葉で〝クムル〟とも呼ばれてるんだ。
上海でもよく見かける、ハミウリの生産地だぜ。やっぱり帽子をかぶったおじさんがいっぱいだな。
今回、絶対行きたいのが「魔怪城」。ヤルダンと呼ばれる、風によって長い間削られた岩や土の風食地形さ。
ヤルダンの間は風の通路になっていて、夜になると温度差で風が強く吹き抜けて、悪魔の叫び声みたいな音を立てるからこう呼ばれるんだってさ。
市の中心から100㌔も離れてるし、明日の朝早起きするか。今夜はウイグル料理をたっぷり食べるぞ~。
さて、新疆ウイグル自治区を堪能するか。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2015年5月8日発行号