少数民族の村を訪ねて
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。
朝早くに都匀を出てもう2時間。なんたって次の貴定県までは100㌔近くあるんだ、もうちょっとがんばらなくちゃ。
貴定は人口の半分以上が少数民族っていう、プイ族ミャオ族自治州にあるんだ。美しい銀細工に身を包んだミャオ族の女性に会えるかな、少数民族の衣装ってカッコいいよな~。生まれながらに固有の文化を持ってるってのがまた渋いぜ。
ちょこっと脇に逸れて、プイ族の村・音寨へ寄っていきたいとこだけど海抜1000㍍の山の上じゃな…おっ、トラックのおっちゃん、乗せてってくれ~! ふう、この間からツイてるぜ、やっぱ田舎の人はあったかいな。観音山を菜の花が黄色く染めて美しい…ロマンだぜ。
よっしゃ、昼メシだ! 何か珍しいものが食べられるかな…げげっ、「盤江狗肉」!? しゃぶしゃぶみたいな料理で、1980年代には50店以上もあったらしい。オレには無理だ~、屋台の串焼きにしよう…。
観光名所いっぱいの街
よーし着いたぞ、貴陽! 貴州省の省都で、見どころだらけの街だ。いやーうれしいなあ、ずっと来たかったんだよ~。
まだ時間も早いし、隣の安順市まで足伸ばしちゃおうっと♪ 近くにあるアジア最大の滝「黄果樹瀑布」へ行く前に、おやつ替わりに「豆腐圓子」ってのを買っていこう。滝、すげえなあ。日光が木々の間から射し込んで、幻想的だぜ…モグモグ、豆腐圓子も外側カリッと、中はしっとり滑らかでうめえ。オレ、花より団子派だからな。後で一番有名な「雷家」って店のを食いに行こう。よーし、明日もこの辺の観光地を巡り尽くしてやるぜ。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2016年04月01日発行号