まずは量をこなす
中国留学経験がある新内さんは逐次通訳になるべく、さらなる中国語の上達を目指し上海育成通訳センターの門を叩いた。
「通訳試験はただ中国語が話せるだけじゃダメ。聞き取り力と記憶力も必要なんです。最初は長い文章を一度で全部聞き取るトレーニングの繰り返しでした」と新内さん。
毎日中国語の文章を数千字翻訳していく。そのうち短時間で理解、その場で訳せるようにもなった。
ノートテイキング
同校校長の王建明先生によると、通訳に必要なのは正確さ、迅速さ、聞きやすさの3つ。
話者の話すことを5秒以内にすべて把握して忠実に訳し、ハキハキとした声で答えるのが鉄則だそうだ。
そして同校では、A4用紙約600枚に相当する30万字を1年間で翻訳することを目標に、授業を進める。
また、同校が力を入れて指導しているのが、逐次通訳者にとって必要不可欠なノートテイキング。
これは速記文字のようなもので、例えば「成長」という単語を「+」、「交流」を「⇔」で表すなど記号化し、書き取り時の時間短縮を図る。
新内さんはここに通い始めて半年後、「上海外語口訳証書考試中級」を受験し、合格。
日々の練習とノートテイキングの徹底、これらを継続すれば必ず受かると彼女は話す。通訳を目指す人は最初の関門として受験してみよう。
info
学校名:上海育成通訳センター
住所:巨鹿路137号鑫興大厦5I
TEL:5386-2364
営業時間:9時~18時
URL:www.yuchengej.net
Email:ycttc2000@aliyun.com
授業料:中日通訳入門、4800元/全24回、中日同時通訳、18000元/全25回
~上海ジャピオン2015年5月29日発行号