蔡翊昇(ツァイ・イーシェン)
甘いマスクに、やさしい歌声。〝弐婶(アーシェン)〟こと蔡翊昇(ツァイ・イーシェン)は、オーディション番組『国風美少年』に出演後、瞬く間に多くの女性ファンを虜にし、見事グランプリの座を得た新星だ。
中国で懐メロブームが巻き起こる中、生まれた番組が『国風美少年』。イケメンや美女が漢服を着て、有名な映画挿入歌などを披露するオーディション番組で、蔡翊昇はチャウ・シンチー(周星馳)主演の『大話西遊』の挿入曲『悟空』を見事に歌い上げた。
とにかく漢服と長髪がよく似合い、まるで少女漫画のキャラクターが現実に飛び出してきたかのような雰囲気。ライブでも豪華な古代中国風の演出で、観客をメロメロにする。
強東玥(チャン・ドンユエ)
可愛らしい笑顔を振りまき、物怖じしないキャラクターが魅力の強東玥(チャン・ドンユエ)。アイドル育成・オーディション番組『創造101』出演後、ますます人気が高まっている彼女が、8月に来海する。
芸歴7年目、数々のオーディション番組に出ながら、ゲーム展覧会「チャイナジョイ」のショーガールを務めるなど、努力を重ねてきた彼女。最近は、出身地である江蘇省蘇州市の小唄を披露し、かわいいだけでなく、伝統芸能にも通じている一面を見せた。はじける笑顔に元気をもらおう。
王喆(ワン・ジャー)
成長株の22歳で、上海市出身。今年の1月にオーディション番組『青春有你』に出演したのが芸能界デビューで、元々は数学を専攻する大学生だった。今年5月には、デビュー曲『覓』をリリース。まだまだ垢抜けない(?)かわいい大学生、という印象の彼。等身大のキャラクターに思わず萌えてしまうかも!?
ナインパーセント
泣く子も黙るアイドルグループ「ナインパーセント」。彼らもオーディション番組『偶像練習生』で選抜された9人で構成される。中でも今回は、選抜第5位の林彦俊と第9位の龍長靖が来海。セクシーな歌声で会場を沸かせる。
今年初めに結成され、ファンの出資で街中に広告塔が立つほど熱烈な人気を誇る同グループだが、1人ひとりの人気が高すぎるためか、9人揃っての活動はごく稀。1年のうちたった2カ月ほどしかグループとして登場したことがないという。さらに、このグループは1年半の期間限定。そろそろ解散の日が近づいてきたこともあり、この2人がともにステージに登場するのも、あと数回かも!?
神龍妹子団
神龍なんて勇ましい名前が付いているが、とびきりキュートな少女たちが集まったグループ。主要メンバーの中には、日本人の高野夢子もおり、ミニブログ「微博」では時々日本語でメッセージを配信している。
国内最大級のゲーム・アニメ展覧会「チャイナジョイ」で曲を披露するなど、二次元の世界を表現するのが得意な彼女たち。押しを見つけて応援したい。
タングラム
上海に拠点を構える芸能事務所「上海香蕉計画」プロデュースのボーイズたち。当初メンバーから多少の変動があり、現在は6人で活動している。
同事務所渾身のグループで、かわいくも個性際立つメンバーが魅力的。実はこの事務所、かの万達集団董事長御曹司、王思聡が立ち上げたもの。しかし最近、株の一部が凍結され、存続が怪しいとの噂も…。貴重な機会を見逃すな!
丁当
デビューから12年、今もなお艶のある声と安定した声量で聴かせる丁当(ディンダン、英語Della)。
17歳から、江蘇省杭州市のバーで歌手活動を開始。そこを、中国台湾の著名バンド「メイデイ(五月天)」のマネジャーに見初められ、芸能界入りを果たした。その関係上、中国台湾での活動が主になる。
彼女の名前を知らない人でも「猜不透」や「我愛他」、「当我的好朋友」など、あ、聴いたことある! という曲が目白押し。中国人の友人とカラオケに行けば、ほぼ間違いなく全員が彼女の曲を歌えるはずだ。
八三夭(バーサンヤオ)
中国台湾の5人組バンドで、名前の響きから〝831〟と呼ばれることも多い。彼らの音楽はどこまでも爽やかで、胸に一筋の風がスーッと吹き抜けていくよう。ボーカル阿璞のよく通る一直線な声が、青春時代の不器用ながら真っ直ぐな様を表現する。よく「メイデイ(五月天)」と曲風が似ていると揶揄されるが、その実力はメイデイのボーカル、アシン(阿信)が絶賛するほどだ。というわけで、メイデイファンの人はライブに行くと、ハマること請け合い。
仙羽(KiKi)
彼女は男女ユニット「牛奶珈琲」で、名前をKiKiとして活躍しており、そちらの方が有名。耳がとろけるような甘い、女性らしい声が特徴だ。青春時代の甘酸っぱい恋を思わせるような曲を歌い上げ、現在まで国内の様々な音楽賞を受賞している。
しかし仙羽として、単独で歌う今回は、そのテイストをガラリと変更。漢服を着こなし、古代美女のような細く、且つ透き通るような歌声を披露する。2年の沈黙を経て生まれ変わった彼女に注目だ。
ジェイ・パーク
韓国系アメリカ人で、韓国のみならず世界中で支持を受けるアーティスト、ジェイ・パーク。日本では韓国語名のパク・ジェボムが使われている。
C―POPアーティストではないが、昨今の中国ラップブームを牽引した人物。韓国のラップオーディション番組『ショウ・ミー・ザ・マネー』をプロデュース、大成功に収め、それが中国ラップにも火を付けた。韓国ではもちろん、中国、日本にも多数のファンを持つ。歌手、ブレイクダンサー、プロデューサーと多数の顔を持つ彼のパフォーマンスはまさに一流。今回の野外フェスでも一番の注目アーティストだ。
小鬼(王琳凱)
先のアイドルグループ「ナインパーセント」のメンバーで、王琳凱の名で活動することも。次に紹介する、GAIがグランプリだったオーディション番組ではトップ70入りに留まったものの、その端正な顔立ちとキレのあるラップで人気はうなぎ上り。今年に入り、中国メディアの2018年度創作新人賞、最も人気のあった歌手賞を受賞するなど、勢いに乗っている。
ガイ
近年のラップブームを代表する人物であるGAI。ラップオーディション番組『中国有嘻哈』で見事、初代グランプリに輝いた。中国らしいラップを追求し、中国琴や寺の鐘をとりいれた『修行僧』や、四川省出身という経験を生かした(?)ラップ『火鍋低料(火鍋のスープ)』など、ユニークな作品を排出。がなるようなボイスで会場を盛り上げ、独特の世界へ観衆を導いていく。中華服を着たパフォーマンスも多い。
~上海ジャピオン2019年7月26日発行号