市内の野菜市場を悩ませていた暴力組織の検挙が続く中、市場の野菜価格も約1割下がっている。
これは、市工商局や公安局が進めていた暴力組織根絶活動によって、市場の治安が好転し、これまで「保護費」などの名目で恐喝されていた金額を、野菜価格に上乗せする必要がなくなったため。
現在、さらなる治安対策として、150万元を投じた防犯カメラの設置や警備員の配置が進められている。また、市場に出入りする業者についても、厳格な登記制度が実施され、全員の身元を明らかにするなどの制度も導入されている。
上海市工商局によれば、市内の市場には、かねてから多くの暴力組織が存在した。特に野菜市場では、青果商同士のシェア争いから、用心棒と称する徒党や、青果商から「保護費」と称して金銭を巻き上げる集団が横行していた。
市場関係者によると、全国の野菜産地から上海に来る運送車も、こうした暴力組織に「上納金」を巻き上げられていたという。
(10月26日)
~上海ジャピオン11月3日発行号より