1.麻婆さんの麻婆豆腐
激辛料理で有名な四川料理、あの唐辛子山盛りの真っ赤な料理を見ているだけで汗が出てくるね。四川の省都・成都の夏はとっても蒸し暑い。四川料理はその気候の中で発達してきたんだ。
日本でも有名なマーボー豆腐は、中国では「麻辣豆腐」とか、「麻婆豆腐」と呼ばれているよ。「麻辣豆腐」の「麻」は山椒でビリビリと痺れる辛さのこと。「辣」は唐辛子でヒリヒリ熱くなる辛さのことなんだ。でも、「麻婆豆腐」の「麻」はちょっと違う。この料理の発明者、あばた顔の陳おばさんにちなんでいるんだよ。実は「麻」には「あばたの」という意味もある。だから、“あばたおばさんの豆腐料理、”つまり「麻婆豆腐」と呼ばれるようになったんだよ。
2.ゆとりが生んだ文化
日本での人気もすっかり定着した中国茶。中国に古くからある喫茶文化は、四川で発祥したと言われているんだ。
四川は土壌が肥沃で降水量も多く、昔から豊かな農作物に恵まれていた。安定した生活は精神的なゆとりや遊びを生み、それが喫茶習慣につながったんだね。
今でも成都にはたくさんの茶館があるよ。客は竹で作られたテーブル・椅子で、茶葉の入った蓋碗に何度もお湯を注ぎ足しては飲みながら、それぞれ好きなことをする。本を読む人、トランプに興じる人、おしゃべりをする人。四川に伝わる「川劇」を上演していることもある。テーブルの間を耳掻き屋、靴磨き屋、占い師などが歩き回る様子は、四川の茶館独特の光景だよ。
3.パンダの楽園
四川省は、パンダの生息地としても有名だね。特に、昨年世界遺産に登録されたばかりの臥龍自然保護区には野生のパンダがたくさんいるんだ。ここには、絶滅の危機に瀕しているパンダを保護・繁殖させる臥龍中国パンダ保護研究センターがあり、旅行客も見学できるようになっているよ。
センターにはまだ小さい子パンダ達もいる。ころころ無邪気に遊んでいる様子には、こっちも思わず顔が緩んでしまうね。しかもこの子パンダ、お金を払えば抱っこしたり写真を撮ったり、一緒に遊ぶことができるんだ。料金は5分間で1000元(1万5000円)。う~ん、決して安くはないけど…ほかではできない体験だから、背に腹は替えられないってことかな…。
甘粛省ってどんなとこ?
食べ物が豊富で災害も少なく、古くから「天府の国(天国)」と言われた。
世界遺産の九寨溝は、日本からも多くの旅行客が訪れる。
【人口】8,750万人
【面積】48万km2
【省都】成都
【民族の割合】漢族95%、その他民族5%
【平均寿命】71.2歳
【都市部平均年収】8,386元(約125,790円)
【農村部平均年収】2,802.8元(約42,042円)
■次回予告■黒龍江省
①ハルピンで中国初製造された飲み物は?
②極寒の冬の名物スポーツは?
③ギネス認定の「世界最長の雪像」は何の像?
~上海ジャピオン1月19日発行号より