ローカル早FUN!! ~80食目

食べ物には、
少し焦がすことで旨さを増すものってありますよね。
私の中では焼きおにぎりがそうです。
日本では、
チンして食べる冷凍焼きおにぎりをよく食べていました。
あのパリパリ感と少々の苦味が何とも言えませんね。
上海では残念なことに日本料理屋以外であまり見かけません。
なので、自分で作って朝飯にしようと昨夜、
家で試しましたが、おにぎりから上手く握れませんでした。
妻に頼むのもしゃくだったので、途中で諦めて寝ました。

翌朝、妻に頼まなかったことを後悔しつつ、
朝飯なしで出社すると、
何やら香ばしい匂いが漂ってきました。
匂いの元をたどると、
「鍋巴饅頭」と書かれた釜が蒸気を立てて回転しており、
匂いもそこから出ていました。
名前でマントウなのは分かるのですが、
「鍋巴」の意味が分からないまま、
その香りに負けて買ってしまいました。
蓋が開き、出てきたのは底が焦げたマントウ。
食べてみますと、味こそ単純なのですが、
釜に付着していた底面の程良いパリパリ感と、
中のもっちり感とのギャップが楽しめました。
後で調べてみると、
「鍋巴」がおこげだと分かり、
なるほど、「鍋巴饅頭」でおこげマントウか、と納得。
また焼きおにぎりが食べたくなり、
あの釜でおにぎりも焼いてもらおうかな、
と思う始末でした。

~上海ジャピオン04月13日号

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