花に関わる楽しさ現代的な草月流
今回の体験者、高田さんは、
フラワーアレンジメント経験者だ。
習っていた先生が帰国することになり、
「花に関わることの楽しさを覚えたところだったので、
ぜひ何かの形で続けたいと思った時、
飯塚先生のお花を見る機会があったんです」と話す。
「千景花物語」は、草月流の生け花教室。
様々な流派を持つ生け花の中でも、
草月流は伝統に現代的な部分も織り交ぜ、
大胆な表現ができる。
四季折々の豊富な花材を使用し、
基本をしっかり覚えながら楽しく創作を、
というのが先生のモットーだ。
自由課題に挑戦バランスが難しい
今回のレッスンで高田さんが挑戦するのは「自由花」。
テーマ課題の場合、
花の高さや角度など細かい指示があるが、
自由課題は自分で花を選び、
好きなように生けていくというもの。
先生が用意してくれた、
たくさんの花材から先に枝物を選び、
それに合う花を選ぶ。
1本ずつそれぞれ曲がり方も様々なので、
高田さんは頭の中でイメージを作りながら花を見ていく。
まず、長い花材だけをバランスを取りながら
剣山に挿していく。
太いものは力を入れてしっかりと、
細いものは倒れないよう、それぞれ注意が必要だ。
高田さんは、
黄色のガーベラを挿す場所に迷っているようで、
離れた所から全体のバランスを見たり、
近くでガーベラを添えてみたりする
表情は真剣そのもの。
やや不満が残りつつも、
完成した作品を先生に見せると、
先生は低い葉をくるっと回す。
「すごい、ずっと良くなりました!」
高田さんは尊敬の眼差しで先生を見つめた。
~上海ジャピオン7月08日号