オススメポイント
この作品は、家庭の倫理をテーマにしています。1920年代を背景に、ある男と4人の妻について、中国の封建的な家庭が描かれています。
作中では、妻たちがいかに男の寵愛を得ようと争い合うかに重点が置かれています。表面上は優しいけれど裏の顔を持つ人物や、秘密の関係によって窮地に追い込まれる人物など、登場人物にはっきりとした個性があるので、読むうちに惹き込まれていくことでしょう。またこの本は、チャン・イーモウ(張芸謀)監督、コン・リー(巩俐)主演で、『紅夢』として映画化し、国内外で高い評価を得ました。こちらもオススメですよ。
赤い提灯が照らしだす、女たちの争い
陳家は裕福だが封建的な一族。当主の陳佐千は何人もの妻を娶っており、彼が一夜を過ごす妻の部屋の扉だけに、赤いランタンが掛けられる。翌朝、その妻は使用人たちからの尊敬を集め、マッサージや食事のメニューを決めるなど、優遇される。
19歳の頌蓮は父親を亡くし、陳家の第4夫人として嫁ぐ。そこで彼女は、女たちの争いに巻き込まれていくのだが…。
~上海ジャピオン2014年2月21日号